【活動報告】アカデミーキャンプ 2024秋「都の西北で、もう一度 AI(アイ) を叫ぶ」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

多くの時間を猫型ロボットの組み立てに費やした
[多くの時間を猫型ロボットの組み立てに費やした]

私たちは、日本の 9月の三連休に、早稲田大学早稲田キャンパスでの 2度目となる AI に焦点を当てたキャンプを開催しました。東北と関東から、小学生から高校生までの 9 名の参加メンバーが集まりました。過去のキャンプメンバーである高専生や大学生スタッフも参加しました。

今回、私たちは「身体を持つ生成 AI」の作成にチャレンジしました。市販の犬型ロボットキットをベースに(骨格的にはどう見ても猫型だったので、私たちはそれらを猫型ロボットと呼ぶことにしました)、マイコン制御のロボットを組み立てました。マイコンには Open Interpreter ソフトウェアを搭載し、日本語で指示を出すと、それに応じて動作するロボットを作り上げました。

キャンプの 2 日目には、早稲田キャンパスを探検し、演劇博物館や村上春樹ライブラリーなど、さまざまな博物館を訪れました。また、宿泊地に近い月島で、もんじゃ焼きも楽しみました。

そして 3 日目には、ついに私たちの猫型ロボットが動き始めました。例えば「壁まで 5cm の距離まで進んで」と依頼したところ、最初は壁にぶつかったり、失敗を繰り返したりしました。しかし、猫型ロボットは自分自身のコードを修正しながら、最終的には「壁から 20cm 離れるまで下がって」という依頼にも完璧に応えることができました。さらには、顔の正面に付いているカメラを通して何が見えているかも教えてくれるし、モールス信号でのコミュニケーションもできるようになりました。猫型ロボットから SOS が発せられたら、思わず助けに行かなきゃ、ってなりますよね!

私たちは、物理的な AI パートナーとの未来の暮らしを思い描き、そのビジョンを共有しました。そして、また猫型ロボットと遊ぶことを誓いました。今回のキャンプではロボットの組み立てに多くの時間を費やしましたが、次回はもっとたっぷりロボットたちと遊べることでしょう。

「昼間ミュージアム」企画では村上春樹ライブラリー等を訪問しました
[「昼間ミュージアム」企画では村上春樹ライブラリー等を訪問しました]
ロボットをキャリブレートするのはとても大事なステップです
[ロボットをキャリブレートするのはとても大事なステップです]
自律ロボットに何をして欲しいか、日本語でお願いする
[自律ロボットに何をして欲しいか、日本語でお願いする]
身体をもつ AI パートナーとの暮らしをみんなで考える
[身体をもつ AI パートナーとの暮らしをみんなで考える]
早稲田大学の創始者と一緒に
[早稲田大学の創始者と一緒に]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2024夏「Second Summer in 箱根 ─ キミがつくるアカキャン」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

配られたカードで班を知る
[配られたカードで班を知る]

8月19〜21日の 3日間、私たちはこの夏 2回目のキャンプであり、昨年に続いて箱根での 2回目のキャンプを実施しました。それが “Second Summer” というキャンプ名の由来です。東北から、関東から、信越から、東海から、そして地元である横浜や小田原から、総勢 18名のこどもたちがこのキャンプに参加しました。

このキャンプのテーマは「キミがつくるアカキャン」でした。箱根という避暑地にしてさまざまなアトラクションのある観光地で、みんなはどんな体験をするキャンプを自分たちで創り上げたのでしょうか。箱根火山の最後の爆発でできた噴気地帯、大涌谷をロープウェイで観光し、海賊船 (芦ノ湖の交通手段です) に乗り、森の中のアスレチックや、様々なプールで泳いだり、寄せ木細工づくりに挑戦したり。そんな定番の箱根での観光に加えて、当日は貸し切りとなった温泉旅館で、自分たちで考えた宝探しゲームでぞんぶんに楽しみました。それとバーベキューと花火も楽しみました。

最終日、私たちはふりかえりを行い、結局、自分たちは何を作ったのかを改めて問いました。その答えは、もちろん寄せ木細工や切り子ガラスもつくりましたが、「友情」「笑顔」「絆」「思い出」「協力関係」「計画性」といったものでした。このセカンドサマーの思い出を胸に、こどもたちと私たちの冒険はこれからも続きます。

フォレストアドベンチャー、2回目の夏
[フォレストアドベンチャー、2回目の夏]
寄せ木細工に挑戦
[寄せ木細工に挑戦]
ふりかえり ─ 私たちは何をつくった?
[ふりかえり ─ 私たちは何をつくった?]
[猫のいる温泉旅館にさらば!]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2024FS “First Summer in FukuShima” ─ 同窓会

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

最高の夕食を作って食べよう
[最高の夕食を作って食べよう]

6月の週末 (22日〜23日)、私たちにとって久々となる、福島での物理キャンプ (対面キャンプ) を開催しました。福島を含む東北、関東、中部地方から、小学2年生から高校1年生までの 13名のこどもたちが参加しました。スタッフは 16名で、そのうち 7名は過去にこどもたちとして私たちのキャンプに参加したことがあり、さらにそのうちの 4名は初めてスタッフとして参加しました。ふたりは過去および現在の参加者の母親たちでした。かつてこどもだったみんなが成長した姿で現れたこのキャンプは、まるで同窓会のようでした。

キャンプは、参加者が一堂に会する前にオンラインで次の質問をすることから始まりました。「最高の夕食を一緒に作って食べるとしたら、何を作りたいですか?」─ 答えは、みんなで一緒に包む餃子、そして福島の地元料理でした。そこでこどもたちは揃って買い出しに行き、猪苗代湖の北にあるコテージに集まって、全員で料理に挑戦し、美味しい夕食を楽しみました。期待通りに最高の夕食だったとすれば、その理由は何かと聞くと、こどもたちからは「みんなと作ったから」といった答えが返りました。そして次の日を最高なものにするために、「自分たちから楽しいことを見つけよう」とみんなで考えました。

翌朝もコテージでさまざまなアクティビティで楽しんだあと、一行は猪苗代湖の畔にある野口英世記念館に向かいました。そして野口博士の発見と、その多くは今日では否定されていることを学び、科学の絶え間ない営みと、決して無駄ではなかった彼の人生を賭けたチャレンジに想いを馳せました。こどもたちからは彼の人生について「科学的にも精神的にも、後続研究者の一助になったはずだ」という感想もありました。さようなら、千円札 (ご存じのように、野口英世博士は 2004年から 2024年まで、日本の千円札の肖像画に選ばれていました)。

楽しかった2日間、それは参加した中学生の言葉を借りれば「10日間くらい一緒にいたんじゃないかってくらい仲良くなれた」2日間でしたが、その体験をふりかえった後、私たちは別れを惜しみつつ、またの再会を誓って解散しました。そう、次は second summer キャンプかも知れません。

2024年7月ボーナスデーにご協力ください

2024年7月ボーナスデーキャンペーンは、国際クラウドファンディング GlobalGiving で行われる 1日限りのキャンペーンです。みなさまからのご寄付額が 100ドルから 1,000ドルの範囲内であれば、その金額に応じてマッチングされた額が上乗せされてアカデミーキャンプに届きます。ご寄付額が高いほどマッチング額も高くなります。キャンペーンは日本時間 7月10日(水) の 22:00 に始まり、翌 7月11日(木) の 12:59 に終了しますが、マッチングファンドは期間の終了前に無くなる可能性があります。現在、特に経済状況が厳しいことは承知していますが、この貴重な機会にぜひご寄付をご検討いただき、福島や日本全国のこどもたちの未来創りのために、アカデミーキャンプにご支援を賜れたら幸いです。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

キャンプソングを歌って踊る
[キャンプソングを歌って踊る]
大きな「人間知恵の輪」に挑戦
[大きな「人間知恵の輪」に挑戦]
野口英世博士の像と一緒に
[野口英世博士の像と一緒に]
楽しかった 2日間をふりかえる
[楽しかった 2日間をふりかえる]
大きくなったメンバーたちとの同窓会
[大きくなったメンバーたちとの同窓会]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2024春 “ALOHA FROM HAWAII”

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

飛び上がりたくなるような体験
[飛び上がりたくなるような体験]

2024年3月26日(火)から30日(土)までの 5日間、私たちは太平洋を越えた初めてのキャンプ ”ALOHA FROM HAWAII” を実施しました。東北、関東、東海、九州地方からの19人のこどもたちが参加しました。参加者は小学3年生から高校(高専) 3年生までの幅広い年齢層でした。

キャンプのテーマは「創造性の翼で太平洋に出よう」でした。キャンプ後のアンケート結果によると、参加した全員がこのテーマ通りのキャンプだったと回答しました。

多くの参加者にとってこれが初めての海外旅行でしたが、ハワイの人々の優しさに囲まれ、多くの体験をしました。一緒に夕食を作ったり、プールや海で泳いだり、大自然の中で探検したり、そしてこどもたちのための創作ラボ “VIVISTOP” を訪れて、地元のこどもたちと一緒に踊り、音楽を作り、Tシャツをデザインし、ぬいぐるみを作ったりしました。キャンプは楽しさと興奮に満ちていました。

このキャンプは参加したメンバーとスタッフにとって素晴らしい学びの経験となりました。4月から高校生になったメンバーのひとりは、このような趣旨の言葉を書いていました。「冒険というともっとスリリングなものを想像していたが、アカデミーキャンプとしての冒険は『一緒に海外に行くこと』であり、それだけでも大きなことなのだと気づいた」

1か月経った今でも、メンバー限定の私たちのソーシャルメディアは、参加したこどもたちによる、この旅行の思い出話で一杯です。こどもたちの創造性の翼は、ますます拡がっています。

最大の学びを引き出すためのブリーフィング
[最大の学びを引き出すためのブリーフィング]
VIVISTOP HONOLULU でのダンスバトル
[VIVISTOP HONOLULU でのダンスバトル]
VIVISTOP HONOLULU での創造体験
[VIVISTOP HONOLULU での創造体験]
青を飛び超えろ
[青を飛び超えろ]
ハワイの人々へ、感謝を込めて
[ハワイの人々へ、感謝を込めて]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2024冬「都の西北でAI(アイ)を叫ぶ (準備編)」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

「何者かになること」を対話するワールド・カフェ
[「何者かになること」を対話するワールド・カフェ]

2月の2回目の3連休に、私たちは東京で物理キャンプを開催しました。物理的な集まりがすでにかなり回復しているため、「物理キャンプ」という名称はそろそろ少しそらぞらしく感じられるかもしれません。このキャンプは「都の西北」で開催され、東北、関東、東海地方から小学生、中学生、高校生・高専生の合わせて12名が参加しました。

「都の西北」は、ご存じの通り、早稲田大学の校歌の冒頭部分ですね。そうです、私たちは初めて早稲田大学のキャンパスでキャンプを開催しました。しかし、2月は入試シーズンだったため、キャンパスの中に実際に入ったのは最終日だけで、大半の時間を「早稲田の隣」で過ごしました (これは「天才バカボン」に登場する架空の大学、バカ田大学の校歌を参照しています)。

このキャンプのテーマはAIアシスタントの作成でした。子どもたちはAIチャットボットとの対話を通じて、日常生活を支援するための人工的なパートナーを作り出し、これにより、この春から日本のトップ私立大学である慶應義塾大学と早稲田大学の一部の授業で使用される新しい学習システムを試験しました。

最初にとりあえず、システムを試しに使ってみよう、とこどもたちが作った一連のAIアシスタントがすでに素晴らしく、中には何でも四文字熟語に変えたり、話している人に合わせた名言を生成したりできるものもありました。その後、キャンプの元々のテーマ「自分が何者か (somebody) になるための手助けをするAIアシスタントの作成」について、ワールドカフェ形式で対話をしました。アイデアがテーブルを超えて受粉され、ある高専生は驚いて言いました。「小学生から “メタ知識” の概念を学ぶなんて思わなかった!」

ワールドカフェ後の創造物には目を見張るものがありました。例えば、「宿題先生」アシスタントはむしろシンプルな例ですが、どんな課題を与えても、答えを教えるのではなく、解決のヒントをくれます。他には、苦しい状況の中で希望の光を提供するアシスタントや、好きなものから新しい趣味・娯楽を作り出す手助けをするアシスタント、あるいはどんなに悲惨な状況でも明るく前向きな反応を返すアシスタントなどが作られました。こどもたちは、ポスター&デモセッションでお互いに作り出したアシスタントの素晴らしさを共有しました。

最終日には、即興芝居×即興コメディの役者集団、ロクディムさんを迎え、久々に対面で、私たちがこれまで行ってきたことととてもよく合致する、即興劇に一緒に挑戦しました。まず第一に、AIアシスタントとのやり取りは即興的ですし、台本がなく先の見えない未来に自分で一歩を踏み出していくという点でも、こどもたちが置かれている状況と即興劇はよく似ているのです。大笑いしながらこの 3日間のキャンプもクロージングを迎え、私たちは再び会う約束をして (3月末にまたキャンプがありますから!) ひとまずそれぞの場所に帰りました。

アイスブレイク「人間知恵の輪」で始まった
[アイスブレイク「人間知恵の輪」で始まった]
創った AI アシスタントをポスターにして共有する
[創った AI アシスタントをポスターにして共有する]
AI アシスタントについてまとめる方が、それを創るよりも難しい?
[AI アシスタントについてまとめる方が、それを創るよりも難しい?]
即興芝居×即興コメディのロクディムさんらと即興でお芝居
[即興芝居×即興コメディのロクディムさんらと即興でお芝居]
みんなよくやった!大人もね
[みんなよくやった!大人もね]

【活動報告】アカデミーキャンプ in Maker Faire Tokyo 2023

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

展示する気まんまん!
[展示する気まんまん!]

2023年10月14日と15日の週末に、私たちはMaker Faire Tokyoでの 3回目となる現地展示を開催しました。会場は東京湾エリアの東京ビッグサイトでした。福島、関東、愛知からの小学生、中学生、高校生を含む9名のこどもたちが集まり、アカデミーキャンプの今年の活動成果を展示しました。

今年は、生成AIとして知られる技術の助けを借りて、私たちはさまざまなものを創り出しました。1月のキャンプでは絵本を制作し、2月と3月のキャンプでは ChatGPT とのやり取りを探求しました。5月には、娯楽を超えて学習やその他の目的を持つシリアス RPG (シリアスゲーム) をプロンプトエンジニアリングによって作成しました。7月には、私たちのキャンプのサブリーダーである高専生が、Minecraft 上で「リサイクルゲーム」という別のシリアスゲームの例を開発し、みんなでテストプレイしました。そして8月には、箱根で読書感想文の自動化に取り組みました。今回の出展では、これらの活動の成果である絵本、ゲーム、GPT向けのプロンプトを展示しました。これらはアカデミーキャンプに参加しているこどもたちによる成果物なのです。

Maker Faire で私たちが誇らしく思うのは、”MAKER” タグを着けることで、こどもたちが私たちの社会の VISITOR ではなく、自らが MAKER であることを再認識できることです。私たちはとても充実した 1年を過ごしたと思います。2024年も、こどもたちが MAKER として何かを創り続けることを支援して参ります。

今回の展示に関係するキャンプ活動
[今回の展示に関係するキャンプ活動]
Day 1 の終わりに、展示した絵本とともに
[Day 1 の終わりに、展示した絵本とともに]
2日目、改善した展示内容で
[Day 2、改善した展示内容で]
Day 2 の終わり。楽しかったね!
[Day 2 の終わり。楽しかったね!]

【成果報告】アカデミーキャンプG (Generative)

2023年の活動成果物を Maker Faire Tokyo 2023 にて展示しました。また、シリアス RPG の設計とプレイについて、アイルランドにて開催された国際会議 JCSG (Joint Conference on Serious Games) 2023 にて発表しました。そのどちらの機会でも、公開して欲しいという声を何度もいただきましたので、シリアス RPG プロンプトやそのプレイ動画をみなさんと共有します。(2023-11-14 追記) GPTs 版もリンクを公開します。

We exhibited the products of our 2023 activities at Maker Faire Tokyo 2023. We also presented our work on Serious RPG design and play at the JCSG (Joint Conference on Serious Games) 2023 in Ireland. We have received numerous requests to make our work available to the public on both occasions, so we are pleased to share the Serious RPG prompts and videos of our work with you. (Added on 2023-11-14) GPTs are also available by links.

シリアス RPG プロンプト (GPT-4 向け)

読書感想文の自動化のプロンプト (GPT-4 向け)

論文執筆の自動化のプロンプト (GPT-4 向け)

プロンプトのプレイ動画 (ChatGPT クローンを使用)

使用した ChatGPT クローン : https://github.com/mckaywrigley/chatbot-ui.git

発表した論文

Saito, K. et al. (2023). Double Impact: Children’s Serious RPG Generation/Play with a Large Language Model for Their Deeper Engagement in Social Issues. In: Haahr, M., Rojas-Salazar, A., Göbel, S. (eds) Serious Games. JCSG 2023. Lecture Notes in Computer Science, vol 14309. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-031-44751-8_21

【活動報告】アカデミーキャンプ 2023夏「箱根おこもり旅」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

ペンギンとハイタッチ、水族館の思い出
[ペンギンとハイタッチ、水族館の思い出]

8月5日から 7日までの 3日間、私たちは関東地方の夏の避暑地、箱根にて、ひさびさの真夏のキャンプを開催しました。福島や他の地域からの、小学生から高校生・高専生まで、合計 10名のこどもたちがこのキャンプに集まりました。キャンプのタイトルは「おこもり」と言っていますが、実際にはどうだったでしょうか。

私たちは海賊船 (といっても芦ノ湖の交通手段のようなものですが) に乗り込み、猫がいる旅館にチェックインしました。そして、幸運にも雨が降ったので(なぜならそれが真夏の中でも私たちを涼しく保ってくれるからです)、森の中での冒険、吹きガラス体験、謎解き、水族館、動物との触れ合いなどを楽しみました。 そう、それと BBQ と花火もです!

しかし、このキャンプのゴールは、大規模言語モデルに自動的に読書感想文を書いてもらうことでした。そのため、私たちは少しの間、星槎大学箱根キャンパスに「おこもり」し、基本的には「この本を読んだというあなたは何者ですか?」という問いを投げかけるプロンプト (プログラム) をチャットに投入しました。そして私たちが、ひたすら (それぞれが読んだ本に関連して) 自分自身が何者であるかという問いに答え続けると、大規模言語モデルが本に対する私たちの感想を自動的に書いてくれました。その結果、素晴らしい読書感想文のコレクションが生まれ、私たちはそれを聞かせ合いました。

私たちが夏の物理キャンプを開催するのは久しぶりでしたが、素晴らしい思い出になったと思います。こどもたちも同じ気持ちだとしたら嬉しいし、今後も新しいキャンプ体験がたくさんできることを願っています。

少しずつ、お助けください。

国際クラウドファンディング GlobalGiving の 2023年9月の Little by Little キャンペーンが、日本時間 2023年9月18日(月) 午後1時から 2023年9月23日(土) 午前12時59分 まで開催されます。このキャンペーン期間中は、ご寄付おひとり当たり上限 50米ドルまでに対して 50% がマッチングされ上乗せされます。この絶好の機会を利用して、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプへのさらなるご支援を賜れたら幸いです。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

海賊船に乗り込もう!
[海賊船に乗り込もう!]
森の冒険を完遂した!
[森の冒険を完遂した!]
待ち望んでいた吹きガラス体験
[待ち望んでいた吹きガラス体験]
ほぼ唯一の「おこもり」活動を、本と一緒に
[ほぼ唯一の「おこもり」活動を、本と一緒に]
猫たちのいる愛すべき宿をチェックアウト!
[猫たちのいる愛すべき宿をチェックアウト!]

【活動報告】アカデミーキャンプ VOXEL 2023.7「マイクラ DAZE!」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

参加者が開発したゲームをはじめよう
[参加者が開発したゲームをはじめよう]

2023年7月の日本における 3連休、私たちは Minecraft をプレイすることに特化したオンラインキャンプを開催しました。

全国から集まった小学生から高校生・高専生までの 10名のこどもたちがこのキャンプに参加しました。 ほとんどの時間はMinecraft の世界で物を作ることに費やされ、大人のスタッフの中には初めて Minecraft をプレイする人もいましたが、こどもたちが熱心に遊び方を教えてくれるので助かりました。

ひとりの女性の高専生が、大規模言語モデルの助けを借りて、Minecraft でプレイするシリアスゲーム (娯楽を第一の目的としないゲーム) を開発しました。これはリサイクル体験を可能にするゲームで、プレイヤーは建物を解体し、素材を集め、森林の資源を活用することができます。非常に複雑なゲームですが、3日間で 3回プレイし、ゲームの設計と運用が改善されました。この間、大人たちはこどもたちから学びながらゲームをプレイし運用しました。

このキャンプではたくさんの楽しみがありましたし、その成果は 10月の Maker Faire Tokyo 2023 で展示される予定です。このキャンプを通して、こどもたちが人生で最高の “DAZE” (クラクラした時間; DAYS (日々) と掛けています) を過ごせたことを願っています。

少しずつ、お助けください。

国際クラウドファンディング GlobalGiving の 2023年9月の Little by Little キャンペーンが、日本時間 2023年9月18日(月) 午後1時から 2023年9月23日(土) 午前12時59分 まで開催されます。このキャンペーン期間中は、ご寄付おひとり当たり上限 50米ドルまでに対して 50% がマッチングされ上乗せされます。この絶好の機会を利用して、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプへのさらなるご支援を賜れたら幸いです。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

今回のキャンプでつくられた構造物のひとつ
[今回のキャンプでつくられた構造物のひとつ]
今回のキャンプでつくられた構造物をもっと
[今回のキャンプでつくられた構造物をもっと]
ゲームのルールを開発者が説明する
[ゲームのルールを開発者が説明する]
さあ、最後の試合だ!
[さあ、最後の試合だ!]
人生最高の DAZE (クラクラ) をお楽しみください
[人生最高の DAZE (クラクラ) をお楽しみください]

【活動報告】アカデミーキャンプVR&(あーんど)RPG 2023.5 “Don’t Be So Serious”

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

ゲームデザインに取り組む
[ゲームデザインに取り組む]

2023年の 5月連休に、私たちはオンライン 2日間、物理 2日間のキャンプを開催しました。北は福島を含む東北地方から南は九州地方まで、小学生、中学生、高校生、合わせて10名がキャンプに参加しました。

今回、キャンプメンバーは「シリアス RPG」の制作に挑戦しました。シリアス RPG は、ロールプレイングゲームをシリアスゲームにしたものです。シリアスゲームは、娯楽を主目的としない (ビデオ) ゲームのことです。私たちの社会で課題となっている問題を集め、それらの問題についてプレイヤーに知ってもらったり、どう解決できるかを考えるためのゲームを作ったのです。といってもゼロからゲームを作るのは大変なので、人工知能の力を借りることにしました。大規模言語モデル (GPT) へのプロンプトによる自動生成でシリアス RPG を作って遊ぶことに挑戦したのです。今回作成した一連の RPG は、言語モデルがゲームの進行を司るゲームマスター (GM) となり、こどもたちが物語の登場人物を演じて、彼ら・彼女らと GM が対話しながら即興で物語を作っていく、テーブルトーク RPG のようなものです。こどもたちは、日本語という自然言語でのプロンプトを使って、思い通りのゲームに近づけるために GM をプログラミングしたのです。

このことは、こどもたちにとって予想以上に難しかったかもしれませんが、大学院生たちや他のスタッフらの協力もあり、皮肉や笑いの効いたゲームが次々と生まれました。実は、キャンプの最初の方で、例えば首都圏の防災対策など、状況を想定したシミュレーションを作ることは比較的簡単だと私たちは気づきました。でも、それはちょっと真面目すぎるので、今回のキャンプのタイトルでもある “Don’t be so serious” を合い言葉にしたこどもたちは、ゲームとしてもっとワクワクするようなものを目指したということなのです。その結果、小さくなって食糧難に立ち向かうゲーム、皮肉にも陸地を広げることで海の大切さを学ぶゲーム、天候を操作して都市を水浸しにしようとすることで、逆に治水の意義を理解するゲーム、学校の宿題の存在意義を見直すゲームなど、さまざまなゲームが爆誕しました。

こどもたちは楽しんでチャレンジしていましたが、何より楽しかったのは、物理的に集まって一緒にキャンプをした経験で、それが印象に残ったようです。この夏は、熱中症に気をつけながら、再び物理的に集まり、かつこどもたちの未来を育むキャンプを開催できるよう準備を進めています。

7月のボーナス DAY について

みなさまからの 100ドル以上のご寄付に対してマッチングが行われる、国際クラウドファンディング GlobalGiving のボーナス DAY が 7月12日に開催されます。ご寄付の額が多いほど、マッチングの額も多くなります (GlobalGiving の予算が続く限り)。この貴重な機会に、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプへのさらなる応援を賜れれば幸いです。
GlobalGiving におけるアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

オンラインパートからスタート
[オンラインパートからスタート]
物理キャンプ開始!まずはアイスブレイクから
[物理キャンプ開始!まずはアイスブレイクから]
仲間たちとゲームデザインに取り組む
[仲間たちとゲームデザインに取り組む]
物理キャンプ、この日は終わり、でも翌日もある!
[物理キャンプ、この日は終わり、でも翌日もある!]
朝食を終えたら、再びワークショップへ
[朝食を終えたら、再びワークショップへ]