このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。
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1月の日本の三連休に、私たちは再び早稲田大学でAIとロボティクスに関するキャンプを開催しました。東北、関東、東海地方から 12名の小中学生や高校生が参加しました。今回のキャンプは「考えるのは奴らだ」というテーマのもと、昨年 9月のキャンプで組み立てた AI搭載の猫型ロボットに、どのようなタスクや思考を割り当てるべきかを探る「メタ思考」に焦点を当てました。
最初のアクティビティは、なんと山伏の修行を簡単にしたものでした。私たちは白い宝冠を頭に巻き、大学キャンパス周辺の庭園や神社、公園を訪れ、祈りを捧げ、自然の存在を感じ、人間と自然の共生について考えました。この活動を行った理由は、AIやロボティクスが自動で動くように、自然もまた人間の視点から見ると自動で動いているからです。この類似性を通して、人間が自然とどのように関わるか、そしてそれがAIやロボットとの関係にどのように似ているかを考えるきっかけとしました。
次に、最新の生成AIツールを体験し、人間の思考能力を超え始めているAIの驚くべき力を実感しました。その後、ワールドカフェ形式で対話を行い、AIに対する私たちの感情、自然と AIの類似点と相違点、AIに何を任せるべきか、そして2035年には私たちは AIやロボットとどのように付き合っているのかについて考えを深めました。対話の中で、こどもたちから「AIと人間、どちらが『畑』なのか?どちらがどちらから収穫しているのか?」というユニークな問いが投げかけられました。この問いは議論を活発にし、見方によってはどちらも『畑』になる側面があるという結論に至りました。
次に、音声での対話が可能なように改良された 6台の猫型ロボットに、それぞれ独自のキャラクターや話し方を設定しました。その後、2035年におけるAIやロボットとの生活を描いた場面のデモを準備し、みんなの前で短い寸劇として発表しました。寸劇では、コンパニオンロボットと一緒に学校生活を送る場面や、家事を手伝ってもらう場面、ロボットをパートナーとして暮らす場面、遊び相手になってもらう場面などが描かれました。
サブリーダーとしての役割を担い、部分的にはスタッフとしても活躍した 4名の高校生たちは、このキャンプの成功において大きな役割を果たしました。彼らの貢献により、さまざまな体験やメタ思考を促すことができました。キャンプは、「ただ感じるだけでなく、共に生き、そして奴らに考えさせよう (Don’t just feel. Live, and let them think)」という重要なメッセージとともに幕を閉じました。これからも、こどもたち自身が未来を創造するキャンプをつづけて参ります。
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