このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

前回のレポートで報告したハッカソン以降も開発を続けてきた細胞の世界 “Academy Camp VR Cells” は、こどもたちと一緒にデザインした最大の細胞マクロファージ (全長500メートル) も組み込まれ、ようやく完成と言える水準になってきました。
抗体銃でウイルスを狙って撃つところなど、この仮想現実の世界があまりにもゲーム的なので、ちゃんとしたeスポーツにしようということになり、その目的の達成のために、2月11日、12日、13日の 3連休に、招待制の VRキャンプを開催しました。過去に私たちの VRキャンプに参加したことがあるこどもたちを招待しました。
1日目の課題は、この細胞の世界を eスポーツとして定義することでした。これは免疫の仕組みを体験的に学ぶシリアスゲームでもありますから、ウイルスを撃ち落とすところがあるからといって、シューティングゲームにはできません。破壊したウイルスの数を得点にしてしまったら、ウイルスが細胞に感染すればするほど、破壊できるウイルスの数が増えてしまい、宿主の健康を守るためのゲームではなくなってしまいます。この難問に、今回の VRキャンプに参加した小学生の女子は明快な答えを出してくれました。「これは参加するゲーム (参加ゲー) です。」そこで、細胞の世界に散らばった「名所」を回るとポイントがもらえる仕組みや、ウイルスの累積数、一度に存在するウイルスの最大数、現在のウイルス数はすべて最小である方がよいというルールを設定しました。
2日目にはこのアイデアをもとにしたテストゲームを行い、3日目にはワールドの中にスコアボードを設置し、実際にeスポーツとしての試合を行いました。といっても参加人数が少ないため 1チームでの試合となりましたが、非常に良いチームワークで臨むことができました。世界初の試みですから、どんなスコアでも世界新記録になったというわけです。みんなで一つの世界を創り上げ、目標を達成したという実感がありました。
1日目には、細胞ワールドの他に「アカキャン雪まつり」ワールドもみんなで一緒に訪問しました。これは「V雪」、すなわち「バーチャル雪まつり2022」に参加するために有志で創ったワールドです。「V雪」は、COVID-19 の蔓延により今年も現地開催が中止された「さっぽろ雪まつり」の公認イベントにもなりました。




