このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

5月2日から5日にかけて、日本の大型連休「ゴールデンウィーク」の期間中に、私たちは再び早稲田大学で、こどもたちがAIと遊ぶキャンプを開催しました。「GW」を「Generative Week」として捉え直したこの4日間のキャンプには、東北・関東・関西から13名のこどもたち(小学4年生から高校3年生まで)が集まりました。こどもたちはAIとともに、自分たちが興味を持った問いを探究し、調査し、論文を書き、その成果をポスターとして発表しました。
彼ら・彼女らはふたつの意味で「前倒し」を行ったことになります。一つ目は、日本の学校の夏休みの定番の宿題である「自由研究」を、5月の時点で行ったことです。二つ目は、将来当たり前になるであろう、人間とAIが協働して知的生産を行うという営みを、ここで先取りして体験したことです。
1日目には、こどもたちはAIチューター “GAMER PAT” と「研究ゲーム」の紹介を受けました。そう、こどもたちは研究をゲームとしてプレイしたのです!6つの班に分かれたこどもたちは、AIチューターとの対話を通してリサーチ・クエスチョンを思いつき、そして深めていきました。
2日目には、各班が東京各地へ散らばり、一次データの収集を行いました。そのうち半数のグループは、配布されたタブレット端末上で動作するデータ収集アプリをAI (Claude Code) と一緒に作成し、実際の調査で利用しました。
3日目には、こどもたちは収集したデータを分析し、AIチューターとともに論文草稿を作成しました。この「研究をゲームとして行う」枠組みにおいて、クリア条件は、3人の匿名 NPC(non-player character)査読者全員から少なくとも “weak accept” の評価を得ることでした。こどもたちはゲームクリアを目指して、分析や論文を洗練させていきました。
4日目には、キャンプ参加者全員が編集委員会として集まり、お互いの論文を点検しました。その後、論文を完成させ(もちろんゲームもクリアし)、ポスター形式で発表しました。
結果として、6本の研究論文が完成しました。それぞれ、「人の感情の変化は動画撮影とAIで追跡できるか?」「東京の歴史的建造物はいかに保存されているか?」「なぜ人によって袋入りと量り売りのお菓子の好みが分かれるのか?」「都市における快適性は、自然と利便性のどのようなバランスによって決まるのか?」「坂道などの地形条件は電柱の設置密度に影響するのか?」「体の大きいモノアラガイほど活発に動くのか?」といった興味深い問いに挑戦しました。調査期間の短さを考慮すれば、参加者たちは十分に意義ある成果を上げたと言えるでしょう。
しかし、おそらく個々の研究成果以上に重要だったのは、参加者全員が共有した経験 ── 大学に進学するよりもずっと前に、高度な知的生産である研究を「ゲームとして楽しむ」経験を得たことではないでしょうか。
何人かのこどもたちは、この「研究というゲーム」をとても気に入ったようで、家に帰った後もどうすれば続けられるのかを尋ねてきました。探究する姿勢への入口として、AIツールやキャンプという場が役立ったのだとしたら、それは私たちにとって本当に嬉しいことです。






