デヴィッド・グレーバーとデヴィッド・ウェングロウによる『万物の黎明』には、こんな一節があります。”Wendat had play chiefs and real freedoms, while most of us today have to make do with real chiefs and play freedoms.” (ウェンダットには遊びの酋長と本当の自由があったが、現代の私たちのほとんどは本当の酋長と遊びの自由でやりくりしなければならない。─ 翻訳 : DeepL) ウェンダットは 17世紀の北アメリカの先住民の連邦です。ふたつのうちどちらかと言われたら、遊びの酋長と本当の自由がある方を選びませんか?まず私たち大人にできることは、自分たちがどうしても酋長に見えてしまう場合、少なくとも遊びの酋長でいることだと思います。こどもたちには、自由ごっこよりも、本当の自由を。
2023年の活動成果物を Maker Faire Tokyo 2023 にて展示しました。また、シリアス RPG の設計とプレイについて、アイルランドにて開催された国際会議 JCSG (Joint Conference on Serious Games) 2023 にて発表しました。そのどちらの機会でも、公開して欲しいという声を何度もいただきましたので、シリアス RPG プロンプトやそのプレイ動画をみなさんと共有します。(2023-11-14 追記) GPTs 版もリンクを公開します。
We exhibited the products of our 2023 activities at Maker Faire Tokyo 2023. We also presented our work on Serious RPG design and play at the JCSG (Joint Conference on Serious Games) 2023 in Ireland. We have received numerous requests to make our work available to the public on both occasions, so we are pleased to share the Serious RPG prompts and videos of our work with you. (Added on 2023-11-14) GPTs are also available by links.
Saito, K. et al. (2023). Double Impact: Children’s Serious RPG Generation/Play with a Large Language Model for Their Deeper Engagement in Social Issues. In: Haahr, M., Rojas-Salazar, A., Göbel, S. (eds) Serious Games. JCSG 2023. Lecture Notes in Computer Science, vol 14309. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-031-44751-8_21
このことは、こどもたちにとって予想以上に難しかったかもしれませんが、大学院生たちや他のスタッフらの協力もあり、皮肉や笑いの効いたゲームが次々と生まれました。実は、キャンプの最初の方で、例えば首都圏の防災対策など、状況を想定したシミュレーションを作ることは比較的簡単だと私たちは気づきました。でも、それはちょっと真面目すぎるので、今回のキャンプのタイトルでもある “Don’t be so serious” を合い言葉にしたこどもたちは、ゲームとしてもっとワクワクするようなものを目指したということなのです。その結果、小さくなって食糧難に立ち向かうゲーム、皮肉にも陸地を広げることで海の大切さを学ぶゲーム、天候を操作して都市を水浸しにしようとすることで、逆に治水の意義を理解するゲーム、学校の宿題の存在意義を見直すゲームなど、さまざまなゲームが爆誕しました。