このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

8月9日から11日にかけて、私たちは再び早稲田大学に集まり、夏休みの自由研究に取り組むキャンプを開催しました。今回の条件はひとつ。外はあまりにも暑いため、「建物から一歩も出ずに研究する」ことです。東北・関東・関西から17名のこどもたちが参加しました。今回特に目立ったのは、小学生の参加者が9名と多かったことです。
屋内での研究対象として、ヘクサポッド (6本脚ロボット) やロボットアームを用意し、さらに参加者一人ひとりが研究に使える端末を確保しました。今回はさらに一歩進め、ロボットに接続する際に Unix コマンドを一切使わなくて済むようにしました。会場に設置したパソコン上でエージェントシステムを動かし、参加者はアプリを通じてエージェントに日本語で話しかける(文字を入力する)だけで、操作したいロボットを指定し、それぞれのロボットに対してさまざまな操作を行えるようにしました。また、このエージェントは同時に研究のアドバイスもしてくれました。
そんな環境の中で、こどもたちの好奇心が爆発的に仕事をして、13編の短い研究論文が生まれました (中には一緒に研究に取り組んだこどもたちもいました)。学習者が数学の理解でつまずいている箇所を検知するシステムは作れるか、助けを求めるSOSのモールス信号の音には何メートル先まで気づけるか、ヘクサポッドによりよい視覚を持たせられるか、犬に使うしつけ言葉でヘクサポッドを動かせるか (このテーマでは2編の論文が生まれました)、そもそもヘクサポッドにはどんな動きが可能なのか、タイピング練習アプリを強化すると英単語を学習しやすくなるのか、天然由来の顔料はどのような表現の幅を生み出すのか、ひっかけクイズでは実際にどの程度ひっかかるのか、災害時にロボットは避難所の人々に物資を配れるのか、氷に塩をかけるとなぜ冷たくなるのか、アリが仲間の残したフェロモンをたどることで集団として次第に最短ルートを見つけていく様子はコンピューターでシミュレーションできるのか、ヘクサポッドの動きの違いによってモーター音の大きさはどう変わるのか ── こどもたちは実にさまざまな問いを探究しました。
探究の深さという面では、こどもたちがグループで研究に取り組んだ5月のキャンプの方が、より深く掘り下げられたかもしれません。けれども今回のキャンプでは、わずか3日間で研究を完遂するというタイトなスケジュールにもかかわらず、こどもらしさを存分に発揮しながら、楽しく研究に取り組むことができたのではないでしょうか。






