【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2023.2-3 “POWER TO THE PEOPLE” 3月の部

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

参加メンバーとスタッフ、それぞれのオンラインブレゼンスで
[参加メンバーとスタッフ、それぞれのオンラインブレゼンスで]

3月に再び日本に訪れた飛び石連休に、アカデミーキャンプ VR 2023.2-3 “POWER TO THE PEOPLE” (3月の部) というオンラインキャンプを実施しました。このキャンプには、小学校 2年生から中学校 3年生までの 10名のこどもたちが参加しました。ChatGPT や Stable Diffusion といった AI 技術の力を借りて、参加者が望む VR 体験を実現することを第一の目的とし、AI の革新的な活用によって人間の創造性や協調性を育むことを目指しました。

キャンプは、ChatGPT モデル GPT-4 と一緒に「部屋にあるものでしりとり」ゲームをするところから始まりました。GPT-4 は、参加者の部屋にあるものを記憶する能力を見事に発揮しました (前回 GPT-3.5 で試した時はうまくいかなかったのです)。また、この大規模言語モデルと絵文字だけを使った会話を試して、難易度が高いながらも楽しい時間を過ごせました。また、ChatGPT は、状況や条件を説明するプロンプトを与えることで、RPG (ロールプレイングゲーム) を生成することができることを私たちは知ったので、参加メンバーらは、オンラインホワイトボードを使って RPG のアイデアを共有し、ボードを再び付箋で埋め尽くしました。生成されたゲームはとても不思議で面白く、笑いが絶えないままプレイしました。

キャンプ期間中、こどもたちは自分たちの興味やアイデアをもとに、新しい機能や場所を追加し、拡張し続ける「破天荒ワールド」を開発し続けました。その結果、このバーチャル環境は、参加メンバーたちにとって、ますます魅力的な空間となりました。キャンプ終了後も、デジタル作品は進化を続け、この体験が永続的なものであることを示したと言えるでしょう。

AI に教えてもらいながら RPG を設計する
[AI に教えてもらいながら RPG を設計する]
生成された RPG をプレイする - 抱腹絶倒
[生成された RPG をプレイする – 抱腹絶倒]
寿司を吸い込むミニブラックホール vs. 目だ焼きの湯気 ─ な、何を言っているのかわからねぇと思うが、おれも何をされたのかわからなかった… 頭がどうにかなりそうだった
[寿司を吸い込むミニブラックホール vs. 目玉焼きの湯気 ─ な、何を言っているのかわからねぇと思うが、おれも何をされたのかわからなかった… 頭がどうにかなりそうだった]
弓矢も破天荒ワールドに導入された
[弓矢も破天荒ワールドに導入された]
文字通りの "空飛ぶキツネ" も!(英語で flying fox はオオコウモリの意)
[文字通りの “空飛ぶキツネ” も!(英語で flying fox はオオコウモリの意)]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR2023.2-3 “POWER TO THE PEOPLE” 2月の部

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

寿司、地球そして宇宙船 in 破天荒ワールド
[寿司、地球そして宇宙船 in 破天荒ワールド]

日本の2月の飛び石連休に、アカデミーキャンプ VR2023.2-3 “POWER TO THE PEOPLE” というオンラインキャンプを開催しました。キャンプには、小学校 2年生から中学校 3年生までの 8名の子どもたちが参加しました。このキャンプでは、ChatGPT や Stable Diffusion といった AI 技術の力を利用して、参加者が望む VR 体験を実現し、それによって人間が能力を発揮できるようにすることを主な目的としました。

キャンプでは、まずこどもたちは ChatGPT としりとりゲームに挑戦しました。それから、ChatGPT にセミの幼虫など様々な役になりきってもらったり、似た言葉 (「フットバス」と「吹っ飛ばす」など) の比較表を作ってもらったり、画像生成のプロンプトを出してもらったりしました。さらに、こどもたちは ChatGPT に推理ゲームを挑みましたが、AI は強敵で、参加メンバーたちに難題を投げかけてきました。

キャンプでは、こどもたちが過去に作ったふたつの VR ワールド「細胞ワールド」と「破天荒ワールド」を改めて訪問しました。破天荒ワールドでは、参加メンバー同士で新たな遊び方を考えるべく、ブレインストーミングを行いましたが、オンラインホワイトボードが付箋で埋め尽くされるほど、多くのアイデアが生まれ、参加メンバーの創造性とコラボレーションが発揮されました。

最後に、3月のキャンプで再会すること、そしてそれまでにやりたいことを少しずつ進めていこうと約束し、今回のキャンプは終了しました。

AI としりとりで遊ぶ
[AI としりとりで遊ぶ]
自分たちが創った VR ワールド内をナビゲートする
[自分たちが創った VR ワールド内をナビゲートする]
ミクロの世界にたたずむ巨人
[ミクロの世界にたたずむ巨人]
新しい遊び方のブレインストーミング
[新しい遊び方のブレインストーミング]
今こそ人間の力を見せつけるときよ。POWER TO THE PEOPLE!
[今こそ人間の力を見せつけるときよ。POWER TO THE PEOPLE!]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2023 冬「AI と描く近未来の絵本」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

協力して物語を見つけ出す
[協力して物語を見つけ出す]

日本の 1月の3連休に、3年以上ぶりとなる物理キャンプを開催しました。このキャンプでは、大規模な言語モデル (ChatGPT)、自動翻訳(生成 AI に伝えるために日本語から英語にプロンプトを翻訳)(DeepL)、画像の生成 (Stable Diffusion) といった機能を用いて、こどもたちが AI と一緒に絵本を制作しました。福島を含む日本全国から、小学 2年生から中学 3年生までの 13名のこどもたちが参加しました。

安全性と創発性のために、キャンプ中はバディシステムを採用し、こどもたちはペアやトリオで行動しました。首都圏の交通機関を利用するときも、宿舎で過ごすときも、そして絵本を作るときも、こどもたちはバディと一緒に行動しました。

最初は既存の絵本から学びました。そして、AI の使い方を学び、その約3時間後にはもう何かしらの作品が誕生していました。こどもたちは、作品をブラッシュアップしながら、食事をしたり、ゲームをしたり、新しいスポーツを考案したりと楽しんでいました。最終日には出来上がった絵本の「読み聞かせ会」の様子をインターネットで生中継し、こどもたちのご家族に観ていただきました。

閉会式では、参加した中学生から「最初、絵もストーリーも AI が作ると聞いて、え、じゃ私たち別に要らなくね?と思いました。でも、実際にやってみると、人間と AI が一緒になって作品を作れるのはいいなと思いました」という感想を聞けました。でしょう?なのでこれからもっとチャレンジしていきましょう!

画像生成 AI に渡すプロンプトを自動翻訳する
[画像生成 AI に渡すプロンプトを自動翻訳する]
AI から「これだ」という画像が出てくるまで試行錯誤する
[AI から「これだ」という画像が出てくるまで試行錯誤する]
一方、新しいスポーツも発明された
[一方、新しいスポーツも発明された]
宿泊施設からチェックアウト
[宿泊施設からチェックアウト]
出来上がった絵本から ─ 海の上を飛ぶ犬
[出来上がった絵本から ─ 海の上を飛ぶ犬]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.11「破天荒ワールドとエッグ」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

[これをハンドトラッキングしてみろー]

私たちは、11月3日の日本の祝日とその翌週末に、招待制の VR(バーチャル・リアリティ)キャンプを開催しました。今回は、まだ制作途中の「破天荒ワールド」で、みんなが隠したエッグを見つけて使ったら、どんなびっくりすることが起こるのか、みんなで改めて考えてみました。

また、ちょうどこのキャンプ中に VRChat のサービスがアップデートされ、手の動きをトラッキングしてコントローラーを持たずにさまざまなアクションができるようになったので、さっそくみんなで試してみました。最初はその場から全く動けず、こどもたちが率先して手のジェスチャーを使った動き方を発見しました。初めて VR を体験した時と同じ感覚を再び味わうことができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。

そのほかにも、いろいろな可愛いアバターになって一緒に遊んだり、隠したエッグを見つけた人が他の人を追いかける鬼ごっこを思いついたりしました。

物理キャンプを再開するために力を貸してください

アカデミーキャンプでは、来年の 1月から徐々に物理キャンプを再開します。

NPO のための国際クラウドファンディング GlobalGiving では、日本時間 2022年11月29日(火) 14:00 から翌日の 13:59 まで、今年の Giving Tuesday キャンペーンを開催し、その際のみなさまからのご寄付に比例してマッチングファンドを分配します。この機会に、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプのさらなるご支援にぜひご協力ください。

GlobalGiving におけるアカキャンのプロジェクトページ :
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

[オレンジのきょうだい]
[お寿司を運ぶ小さいやつら]

【活動報告】アカデミーキャンプ in Maker Faire Tokyo 2022

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

東京ビッグサイトで素晴らしい体験をしました
[東京ビッグサイトで素晴らしい体験をしました]

9月3・4日の週末に東京ビッグサイト (東京都江東区有明) で開催された「Maker Faire Tokyo 2022」にアカデミーキャンプが出展しました。同イベントに会場で出展するのは 3年ぶりでした。アカキャンのこどもたち、保護者、そしてスタッフを含む総勢 12名が会場で「MAKER」(出展者) として参加しました。残念ながら、福島からの会場での参加はありませんでしたが、オンラインでの参加がありました。また、会場に「VISITOR」として足を運んでくれた友人たちもいました。

今年は、昨年のオンラインでの展示に引き続き、「アカデミーキャンプ VR」を展示し、こどもたちと一緒につくった次の 4つの VR (仮想現実) ワールドをデモしました。すなわち「月面社会」、「木星の衛星エウロパでの生命探査」、「細胞と免疫のワールド」、そして「破天荒ワールド」です。最後のワールドはまだ制作途中ですが、こどもたちのアイデアを実現するための新しい機能を盛り込み、今回の展示でデモンストレーションを行いました。

アカキャンの展示スペースを訪れた多くのこどもたちは、Minecraft や VR を使った工作や冒険に釘付けになっていました。私たちの若き MAKER たちは、他の MAKER たちの作品を見て回りながら、とても刺激を受けたようです。保護者の方々からは、「自分たちが作りたいものを作っている人たちの楽しさや、ものすごいエネルギーが伝わってきた」という感想をいただきました。

アカキャンが毎年のこのイベントを大切にしているのは、参加するこどもたちに、社会の見学者ではなく、MAKER (作り手) になってほしいという願いがあるからです。こどもたちが「MAKER」と書かれた出展者タグを付けて来場者とコミュニケーションできるこのイベントは、その願いの具現化の絶好の機会だと考えています。さて、アカキャンのメンバーたちは、来年はどんな MAKER になるのでしょうか。

少しずつ、ご協力をお願いいたします

世界の NPO のための国際クラウドファンディング、GlobalGiving では、日本時間の 9月12日(月) 13:00 から 9月17日(土) 12:59 まで、2022年9月の「Little by Little キャンペーン」を開催します。キャンペーン期間中、おひとり 50米ドルまでのご寄付を対象に、50% のマッチングが行われます。この機会にさらなるご支援を、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプに賜れれば幸いです。ぜひご協力をご検討ください。

GlobalGiving におけるアカキャンのプロジェクトページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

アカキャンの MAKER たちが活躍しているところ
[アカキャンの MAKER たちが活躍しているところ]
オンラインメンバーが新機能を試しにやってきた
[オンラインメンバーが新機能を試しにやってきた]
VISITOR と一緒にジュピターへ
[VISITOR と一緒にジュピターへ]
地球外の海の中での集まり
[地球外の海の中での集まり]
1日目の終わり ─ 翌日の準備は OK か?
[1日目の終わり ─ 翌日の準備は OK か?]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.8「破天荒エッグを探せ!」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

破天荒ワールドは改善が続けられています
[破天荒ワールドは改善が続けられています]

8月の飛び石連休を利用して、私たちは再び VR (Virtual Reality; 仮想現実) キャンプを開催しました。7月のキャンプでのパイロット版の成功を受けて、今回は「破天荒エッグを探せ!」と題して、みんなで宝のエッグをデザインし、みんなで隠して、みんなで探すということに本格的に挑戦しました。小学2年生からサブリーダーとして手伝ってくれた高専生まで、日本全国から16名のこどもたちが参加してくれました。

これまでに創り上げてきた「破天荒ワールド」をもう一度改めて体験したこどもたちは、さっそく自分たちの手でエッグをデザインすることに取りかかりました。エッグの見た目だけでなく、見つけて「使う」とどうなるかをデザインするのです。最初はオンラインホワイトボードに書き込むペースが遅かったのですが、実際に 3D でエッグの見た目を作り始めると、こどもたちはどんどん奇抜なアイデアを生み出していきました。例えば、「黒いエッグを使うと、寿司だけが引き寄せられるミニブラックホールが発生する」とかです。今回は 3日間のキャンプだったので、エッグにそのような動作をさせるところまでは行きませんでしたが、いずれにせよ、私たちはこれまでいつも半年ほどかけて VR の世界を完成させているのです。だから、制作はこれからも続きます。

大人たちは、2〜3個のエッグをつくって隠すのかなと予想していましたが、最終的にこどもたちがデザインしてワールドに隠したエッグは全部で 23個、しかも、これからもう少し増えるかもしれません。

エッグの隠し場所は 3チームで決めたので、最終日にはチーム対抗でエッグ探しのゲームを行いました。ゲームの細かいルールも、みんなで提案しながら遊びました。計画を立てて、その通りに進めるというキャンプではありませんでしたが、あまり決めごとをしない分、こどもたちは創造力を存分に発揮できたのではないかと思います。

恒例の「部屋にあるものでしりとり」─ 「図鑑」はやめろ!(笑)
[恒例の「部屋にあるものでしりとり」─ 「図鑑」はやめろ!(笑)]
どんな見た目のエッグを創って、どこに隠して、「使う」と何が起きるか
[どんな見た目のエッグを創って、どこに隠して、「使う」と何が起きるか]

マイクラの作業現場はエッグだらけ
[マイクラの作業現場はエッグだらけ]
木が生えてるエッグを見つけた!
[木が生えてるエッグを見つけた!]
制作は続くけど、ひとまずチェックアウト!
[制作は続くけど、ひとまずチェックアウト!]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.7「破天荒ワールドツアー」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

この広大な世界のどこかに宝のエッグを隠して探す
[この広大な世界のどこかに宝のエッグを隠して探す]

7月の 3連休、私たちは招待制の VR (Virtual Reality) キャンプを開催しました。このキャンプには全国から 12名のこどもたちが参加し、3月からみんなで制作してきた「破天荒ワールド」を改めて再びツアーしました。このワールドは、下から順に、精神のフロア、住宅のフロア、水のフロア、生き物のフロア、挑戦のフロア、宇宙のフロアの 6つの階層で構成されています。各フロアは、こどもたちが創った建築物やその他のオブジェクトであふれています。

今回のキャンプでは、このワールドを使ったゲームデザインのパイロット版を試しました。用意したのは、たったひとつの宝のエッグ。それをこの広大なワールドのどこかに隠して、みんなで探すというゲームです。最初は、一番早くエッグを手に入れた人がどこかに隠し、みんなで探し、見つけた人がまたどこかに隠す、という遊び方を試してみました。それでも十分に面白かったです。

次に考えたのが、チーム対抗の遊び方です。こどもたちは2つのチームに分かれ、それぞれ別の「破天荒ワールド」のインスタンスに入り、そこに 1つだけあるエッグを隠し、隠し終わったらもう一方のチームのインスタンスに入り、相手チームが隠したエッグを探しました。こどもたちは、自分たちのチームがエッグをどこに隠すか決めるだけで大はしゃぎ。両チームとも、普通に探したら絶対に見つからないような場所にエッグを隠し、お互いに少しずつヒントを出し合いながら、ようやく相手のエッグを見つけることができました。

今回は実は 8月の活動のテスト版だったのですが、ただ遊ぶだけでなく、ゲームのデザインにも参加することで、みんなが良い感触を得たのではないでしょうか。

みんなの元気度は 0 から 10 のいくつ?
[みんなの元気度は 0 から 10 のいくつ?]
宇宙ステーションで寿司を見つけてつかみ取る
[宇宙ステーションで寿司を見つけてつかみ取る]
2チームの対抗でエッグを隠して探そう!
[2チームの対抗でエッグを隠して探そう!]
水の中にエッグを隠そうとしているところ
[水の中にエッグを隠そうとしているところ]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.5「続・みんなの破天荒ワールド」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

こどもたちがデザインした宇宙ステーションとコロニー
[こどもたちがデザインした宇宙ステーションとコロニー]

前回となる 3月のキャンプでスタートした、前例のない世界づくりを続けるべく、5月の日本の連休に 3日間の事前トレーニングと 3日間の本番 (プロダクション) から成るバーチャルリアリティ (VR) キャンプを開催しました。福島やその他の地域から、小学 2年生から高校 2年生までの 21名のこどもたちが参加しました。

大人たちは、ボクセルワールド (Minecraft) のオブジェクトを 3Dモデルの調整を経て VR 世界に配置するデモは見せましたが、こどもたちには、当面はボクセルワールドでの制作に集中してもらい、あたかも自動製造機が作品を世界にコピーしてくれることを前提に、自由に制作してもらいました。彼ら・彼女らは 3つのレルム (領域) に分かれ、世界を構成するリアルな、あるいは不思議なものなどを、思い思いに次々と制作していきました。そして、創造物を VR 世界の中にどのように配置し、どのように動かすかを「自動製造機」に指示しました。

こどもたちの創造力によって生み出された世界は、精神世界・宝石・水晶・スライムのフロア、住宅地・ツリーハウス・図書館のフロア、水没都市・水上の城・水中世界など水に関わるフロア、巨大生物のフロア、未来世界・アスレチックのフロア、宇宙のフロアの 6つから成るひとつの VR ワールドに配置されました。

キャンプ期間の終了後も創造は続いています。3つある水の世界は、潜って泳げるようになりました。そこから飛び出した魚が街に降ってくるという、住宅街の設計者が当初からやりたかったことが実現されています。こどもたちは今、落ちてきた魚をどうしようかとチャットで相談しています。今後も、こどもたちのアイデアをもとに、この世界をさらに発展させていくつもりです。これからも天荒を破って、新しい世界を創っていこう!

家にあるものを使ったしりとりで遊ぶ
[家にあるものを使ったしりとりで遊ぶ]
建物の外階段を水が流れ、水に逆らって昇る
[建物の外階段を水が流れ、水に逆らって昇る]
トロッコが各階を駆け回る予定
[トロッコが各階を駆け回る予定]
この火山を海底に置いて!
[この火山を海底に置いて!]
破天荒な世界を創りつづけよう
[破天荒な世界を創りつづけよう]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.3「キミが創る!みんなの破天荒ワールド」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

未だ開拓中の破天荒ワールドで遊ぶ
[未だ開拓中の破天荒ワールドで遊ぶ]

私たちは、3月の連休に、またもや 3日間の VR(バーチャルリアリティ; 仮想現実)キャンプを開催しました。今回は、こどもたち一人ひとりが、どんな VR の世界を創るかを自分たちで決めました。小学 1年生から高校 1年生まで、14名のこどもたちがこのエキサイティングな試みに参加してくれました。

まずは、事前に聞いていた「みんなが創りたい破天荒な世界」のイメージをより詳細にしていきながら、各種 VR アプリやオンラインホワイトボードなどのツールの使い方を確認しました。VR 会議室では、どんな世界を創るつもりか、みんなの口から聞きたかったのですが、みんなは勝手に会議室の構成を変えて遊び始めました。アカデミーキャンプのポリシーとして、大人がこどもたちに知識を下げ渡すだけの時間は決して作りません。そのため、講師以外の全員が正面を向いて座る「講義型」の会議室は決して使わないはずだったのですが、こどもたちが勝手にその設定に変えてしまったのです。理由は、正面のホワイトボードが誰からも見やすく、お絵描きに最適だったからです!(こどもたちが手元の机で絵を描くと、正面のホワイトボードにそれが反映されます。) こどもたちが熱心に絵を描く時間はとても貴重だと思ったので、そのままにしておきました。

その甲斐があってか、こどもたちは「前例のない」世界の要素を創り始めると、その才能を存分に発揮して、不思議なもの、素晴らしいもので世界を埋め尽くしていきました。巨大な怪物とその巣、飛び跳ねるスライム、突然現れる水路、とてつもなく高いツリーハウス、大きな子猫、おもちゃの線路、夏が似合う家、巨大な樹木、カラフルな階段と世界の境界。この世界を創り続けることを約束して、この短いキャンプは終了しました(ですので、キャンプからチェックアウトしたわけでは未だありません)。破天荒な世界を作るための良いスタートが切れたと思います。

少しずつ、お助けください

GlobalGivingの「April 2022 Little by Little (少しずつ)」キャンペーンは、日本時間 4月4日(月) 13:00 から 4月9日(土) 12:59 まで開催されます。このキャンペーンでは、1団体につきおひとり 50米ドルまでのご寄付を対象に、寄付額に 50%の上乗せが行われます。この機会に、ぜひ GlobalGiving のプロジェクトにご寄付をいただき、地球上のすべてのこどもたちが自ら明るい未来を切り拓けるよう、ご支援をお願いいたします。そして可能なら、福島のこどもたちや日本全国のこどもたちとアカデミーキャンプへのご支援を賜れれば幸いです。

アカデミーキャンプの GlobalGiving プロジェクトページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

未知の世界の創造にチェックイン!
[未知の世界の創造にチェックイン!]
VR 会議で世界の創り方をおさらいする
[VR 会議で世界の創り方をおさらいする]
破天荒な建物を創る
[破天荒な建物を創る]
破天荒な生きもの?を創る
[破天荒な生きもの?を創る]
世界は未だ創り途中だ
[世界は未だ創り途中だ]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.2「細胞世界の総まとめ」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

それではeスポーツの試合をはじめよう
[それではeスポーツの試合をはじめよう]

前回のレポートで報告したハッカソン以降も開発を続けてきた細胞の世界 “Academy Camp VR Cells” は、こどもたちと一緒にデザインした最大の細胞マクロファージ (全長500メートル) も組み込まれ、ようやく完成と言える水準になってきました。

抗体銃でウイルスを狙って撃つところなど、この仮想現実の世界があまりにもゲーム的なので、ちゃんとしたeスポーツにしようということになり、その目的の達成のために、2月11日、12日、13日の 3連休に、招待制の VRキャンプを開催しました。過去に私たちの VRキャンプに参加したことがあるこどもたちを招待しました。

1日目の課題は、この細胞の世界を eスポーツとして定義することでした。これは免疫の仕組みを体験的に学ぶシリアスゲームでもありますから、ウイルスを撃ち落とすところがあるからといって、シューティングゲームにはできません。破壊したウイルスの数を得点にしてしまったら、ウイルスが細胞に感染すればするほど、破壊できるウイルスの数が増えてしまい、宿主の健康を守るためのゲームではなくなってしまいます。この難問に、今回の VRキャンプに参加した小学生の女子は明快な答えを出してくれました。「これは参加するゲーム (参加ゲー) です。」そこで、細胞の世界に散らばった「名所」を回るとポイントがもらえる仕組みや、ウイルスの累積数、一度に存在するウイルスの最大数、現在のウイルス数はすべて最小である方がよいというルールを設定しました。

2日目にはこのアイデアをもとにしたテストゲームを行い、3日目にはワールドの中にスコアボードを設置し、実際にeスポーツとしての試合を行いました。といっても参加人数が少ないため 1チームでの試合となりましたが、非常に良いチームワークで臨むことができました。世界初の試みですから、どんなスコアでも世界新記録になったというわけです。みんなで一つの世界を創り上げ、目標を達成したという実感がありました。

1日目には、細胞ワールドの他に「アカキャン雪まつり」ワールドもみんなで一緒に訪問しました。これは「V雪」、すなわち「バーチャル雪まつり2022」に参加するために有志で創ったワールドです。「V雪」は、COVID-19 の蔓延により今年も現地開催が中止された「さっぽろ雪まつり」の公認イベントにもなりました。

eスポーツ化のチャレンジのはじまり
[eスポーツ化のチャレンジのはじまり]
彼女の貢献により、これは「参加ゲー」である、と定義された
[彼女の貢献により、これは「参加ゲー」である、と定義された]
アカキャン雪まつりの会場にも行ったよ!
[アカキャン雪まつりの会場にも行ったよ!]
抗体を散布して足下の細胞を感染から守れ!
[抗体を散布して足下の細胞を感染から守れ!]
最初の試合を終えたスコアはこんな感じ
[最初の試合を終えたスコアはこんな感じ]