【活動報告】アカデミーキャンプ in Maker Faire Tokyo 2022

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

東京ビッグサイトで素晴らしい体験をしました
[東京ビッグサイトで素晴らしい体験をしました]

9月3・4日の週末に東京ビッグサイト (東京都江東区有明) で開催された「Maker Faire Tokyo 2022」にアカデミーキャンプが出展しました。同イベントに会場で出展するのは 3年ぶりでした。アカキャンのこどもたち、保護者、そしてスタッフを含む総勢 12名が会場で「MAKER」(出展者) として参加しました。残念ながら、福島からの会場での参加はありませんでしたが、オンラインでの参加がありました。また、会場に「VISITOR」として足を運んでくれた友人たちもいました。

今年は、昨年のオンラインでの展示に引き続き、「アカデミーキャンプ VR」を展示し、こどもたちと一緒につくった次の 4つの VR (仮想現実) ワールドをデモしました。すなわち「月面社会」、「木星の衛星エウロパでの生命探査」、「細胞と免疫のワールド」、そして「破天荒ワールド」です。最後のワールドはまだ制作途中ですが、こどもたちのアイデアを実現するための新しい機能を盛り込み、今回の展示でデモンストレーションを行いました。

アカキャンの展示スペースを訪れた多くのこどもたちは、Minecraft や VR を使った工作や冒険に釘付けになっていました。私たちの若き MAKER たちは、他の MAKER たちの作品を見て回りながら、とても刺激を受けたようです。保護者の方々からは、「自分たちが作りたいものを作っている人たちの楽しさや、ものすごいエネルギーが伝わってきた」という感想をいただきました。

アカキャンが毎年のこのイベントを大切にしているのは、参加するこどもたちに、社会の見学者ではなく、MAKER (作り手) になってほしいという願いがあるからです。こどもたちが「MAKER」と書かれた出展者タグを付けて来場者とコミュニケーションできるこのイベントは、その願いの具現化の絶好の機会だと考えています。さて、アカキャンのメンバーたちは、来年はどんな MAKER になるのでしょうか。

少しずつ、ご協力をお願いいたします

世界の NPO のための国際クラウドファンディング、GlobalGiving では、日本時間の 9月12日(月) 13:00 から 9月17日(土) 12:59 まで、2022年9月の「Little by Little キャンペーン」を開催します。キャンペーン期間中、おひとり 50米ドルまでのご寄付を対象に、50% のマッチングが行われます。この機会にさらなるご支援を、福島のこどもたち、日本のこどもたち、そしてアカデミーキャンプに賜れれば幸いです。ぜひご協力をご検討ください。

GlobalGiving におけるアカキャンのプロジェクトページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

アカキャンの MAKER たちが活躍しているところ
[アカキャンの MAKER たちが活躍しているところ]
オンラインメンバーが新機能を試しにやってきた
[オンラインメンバーが新機能を試しにやってきた]
VISITOR と一緒にジュピターへ
[VISITOR と一緒にジュピターへ]
地球外の海の中での集まり
[地球外の海の中での集まり]
1日目の終わり ─ 翌日の準備は OK か?
[1日目の終わり ─ 翌日の準備は OK か?]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.8「破天荒エッグを探せ!」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

破天荒ワールドは改善が続けられています
[破天荒ワールドは改善が続けられています]

8月の飛び石連休を利用して、私たちは再び VR (Virtual Reality; 仮想現実) キャンプを開催しました。7月のキャンプでのパイロット版の成功を受けて、今回は「破天荒エッグを探せ!」と題して、みんなで宝のエッグをデザインし、みんなで隠して、みんなで探すということに本格的に挑戦しました。小学2年生からサブリーダーとして手伝ってくれた高専生まで、日本全国から16名のこどもたちが参加してくれました。

これまでに創り上げてきた「破天荒ワールド」をもう一度改めて体験したこどもたちは、さっそく自分たちの手でエッグをデザインすることに取りかかりました。エッグの見た目だけでなく、見つけて「使う」とどうなるかをデザインするのです。最初はオンラインホワイトボードに書き込むペースが遅かったのですが、実際に 3D でエッグの見た目を作り始めると、こどもたちはどんどん奇抜なアイデアを生み出していきました。例えば、「黒いエッグを使うと、寿司だけが引き寄せられるミニブラックホールが発生する」とかです。今回は 3日間のキャンプだったので、エッグにそのような動作をさせるところまでは行きませんでしたが、いずれにせよ、私たちはこれまでいつも半年ほどかけて VR の世界を完成させているのです。だから、制作はこれからも続きます。

大人たちは、2〜3個のエッグをつくって隠すのかなと予想していましたが、最終的にこどもたちがデザインしてワールドに隠したエッグは全部で 23個、しかも、これからもう少し増えるかもしれません。

エッグの隠し場所は 3チームで決めたので、最終日にはチーム対抗でエッグ探しのゲームを行いました。ゲームの細かいルールも、みんなで提案しながら遊びました。計画を立てて、その通りに進めるというキャンプではありませんでしたが、あまり決めごとをしない分、こどもたちは創造力を存分に発揮できたのではないかと思います。

恒例の「部屋にあるものでしりとり」─ 「図鑑」はやめろ!(笑)
[恒例の「部屋にあるものでしりとり」─ 「図鑑」はやめろ!(笑)]
どんな見た目のエッグを創って、どこに隠して、「使う」と何が起きるか
[どんな見た目のエッグを創って、どこに隠して、「使う」と何が起きるか]

マイクラの作業現場はエッグだらけ
[マイクラの作業現場はエッグだらけ]
木が生えてるエッグを見つけた!
[木が生えてるエッグを見つけた!]
制作は続くけど、ひとまずチェックアウト!
[制作は続くけど、ひとまずチェックアウト!]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.7「破天荒ワールドツアー」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

この広大な世界のどこかに宝のエッグを隠して探す
[この広大な世界のどこかに宝のエッグを隠して探す]

7月の 3連休、私たちは招待制の VR (Virtual Reality) キャンプを開催しました。このキャンプには全国から 12名のこどもたちが参加し、3月からみんなで制作してきた「破天荒ワールド」を改めて再びツアーしました。このワールドは、下から順に、精神のフロア、住宅のフロア、水のフロア、生き物のフロア、挑戦のフロア、宇宙のフロアの 6つの階層で構成されています。各フロアは、こどもたちが創った建築物やその他のオブジェクトであふれています。

今回のキャンプでは、このワールドを使ったゲームデザインのパイロット版を試しました。用意したのは、たったひとつの宝のエッグ。それをこの広大なワールドのどこかに隠して、みんなで探すというゲームです。最初は、一番早くエッグを手に入れた人がどこかに隠し、みんなで探し、見つけた人がまたどこかに隠す、という遊び方を試してみました。それでも十分に面白かったです。

次に考えたのが、チーム対抗の遊び方です。こどもたちは2つのチームに分かれ、それぞれ別の「破天荒ワールド」のインスタンスに入り、そこに 1つだけあるエッグを隠し、隠し終わったらもう一方のチームのインスタンスに入り、相手チームが隠したエッグを探しました。こどもたちは、自分たちのチームがエッグをどこに隠すか決めるだけで大はしゃぎ。両チームとも、普通に探したら絶対に見つからないような場所にエッグを隠し、お互いに少しずつヒントを出し合いながら、ようやく相手のエッグを見つけることができました。

今回は実は 8月の活動のテスト版だったのですが、ただ遊ぶだけでなく、ゲームのデザインにも参加することで、みんなが良い感触を得たのではないでしょうか。

みんなの元気度は 0 から 10 のいくつ?
[みんなの元気度は 0 から 10 のいくつ?]
宇宙ステーションで寿司を見つけてつかみ取る
[宇宙ステーションで寿司を見つけてつかみ取る]
2チームの対抗でエッグを隠して探そう!
[2チームの対抗でエッグを隠して探そう!]
水の中にエッグを隠そうとしているところ
[水の中にエッグを隠そうとしているところ]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.5「続・みんなの破天荒ワールド」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

こどもたちがデザインした宇宙ステーションとコロニー
[こどもたちがデザインした宇宙ステーションとコロニー]

前回となる 3月のキャンプでスタートした、前例のない世界づくりを続けるべく、5月の日本の連休に 3日間の事前トレーニングと 3日間の本番 (プロダクション) から成るバーチャルリアリティ (VR) キャンプを開催しました。福島やその他の地域から、小学 2年生から高校 2年生までの 21名のこどもたちが参加しました。

大人たちは、ボクセルワールド (Minecraft) のオブジェクトを 3Dモデルの調整を経て VR 世界に配置するデモは見せましたが、こどもたちには、当面はボクセルワールドでの制作に集中してもらい、あたかも自動製造機が作品を世界にコピーしてくれることを前提に、自由に制作してもらいました。彼ら・彼女らは 3つのレルム (領域) に分かれ、世界を構成するリアルな、あるいは不思議なものなどを、思い思いに次々と制作していきました。そして、創造物を VR 世界の中にどのように配置し、どのように動かすかを「自動製造機」に指示しました。

こどもたちの創造力によって生み出された世界は、精神世界・宝石・水晶・スライムのフロア、住宅地・ツリーハウス・図書館のフロア、水没都市・水上の城・水中世界など水に関わるフロア、巨大生物のフロア、未来世界・アスレチックのフロア、宇宙のフロアの 6つから成るひとつの VR ワールドに配置されました。

キャンプ期間の終了後も創造は続いています。3つある水の世界は、潜って泳げるようになりました。そこから飛び出した魚が街に降ってくるという、住宅街の設計者が当初からやりたかったことが実現されています。こどもたちは今、落ちてきた魚をどうしようかとチャットで相談しています。今後も、こどもたちのアイデアをもとに、この世界をさらに発展させていくつもりです。これからも天荒を破って、新しい世界を創っていこう!

家にあるものを使ったしりとりで遊ぶ
[家にあるものを使ったしりとりで遊ぶ]
建物の外階段を水が流れ、水に逆らって昇る
[建物の外階段を水が流れ、水に逆らって昇る]
トロッコが各階を駆け回る予定
[トロッコが各階を駆け回る予定]
この火山を海底に置いて!
[この火山を海底に置いて!]
破天荒な世界を創りつづけよう
[破天荒な世界を創りつづけよう]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.3「キミが創る!みんなの破天荒ワールド」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

未だ開拓中の破天荒ワールドで遊ぶ
[未だ開拓中の破天荒ワールドで遊ぶ]

私たちは、3月の連休に、またもや 3日間の VR(バーチャルリアリティ; 仮想現実)キャンプを開催しました。今回は、こどもたち一人ひとりが、どんな VR の世界を創るかを自分たちで決めました。小学 1年生から高校 1年生まで、14名のこどもたちがこのエキサイティングな試みに参加してくれました。

まずは、事前に聞いていた「みんなが創りたい破天荒な世界」のイメージをより詳細にしていきながら、各種 VR アプリやオンラインホワイトボードなどのツールの使い方を確認しました。VR 会議室では、どんな世界を創るつもりか、みんなの口から聞きたかったのですが、みんなは勝手に会議室の構成を変えて遊び始めました。アカデミーキャンプのポリシーとして、大人がこどもたちに知識を下げ渡すだけの時間は決して作りません。そのため、講師以外の全員が正面を向いて座る「講義型」の会議室は決して使わないはずだったのですが、こどもたちが勝手にその設定に変えてしまったのです。理由は、正面のホワイトボードが誰からも見やすく、お絵描きに最適だったからです!(こどもたちが手元の机で絵を描くと、正面のホワイトボードにそれが反映されます。) こどもたちが熱心に絵を描く時間はとても貴重だと思ったので、そのままにしておきました。

その甲斐があってか、こどもたちは「前例のない」世界の要素を創り始めると、その才能を存分に発揮して、不思議なもの、素晴らしいもので世界を埋め尽くしていきました。巨大な怪物とその巣、飛び跳ねるスライム、突然現れる水路、とてつもなく高いツリーハウス、大きな子猫、おもちゃの線路、夏が似合う家、巨大な樹木、カラフルな階段と世界の境界。この世界を創り続けることを約束して、この短いキャンプは終了しました(ですので、キャンプからチェックアウトしたわけでは未だありません)。破天荒な世界を作るための良いスタートが切れたと思います。

少しずつ、お助けください

GlobalGivingの「April 2022 Little by Little (少しずつ)」キャンペーンは、日本時間 4月4日(月) 13:00 から 4月9日(土) 12:59 まで開催されます。このキャンペーンでは、1団体につきおひとり 50米ドルまでのご寄付を対象に、寄付額に 50%の上乗せが行われます。この機会に、ぜひ GlobalGiving のプロジェクトにご寄付をいただき、地球上のすべてのこどもたちが自ら明るい未来を切り拓けるよう、ご支援をお願いいたします。そして可能なら、福島のこどもたちや日本全国のこどもたちとアカデミーキャンプへのご支援を賜れれば幸いです。

アカデミーキャンプの GlobalGiving プロジェクトページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

未知の世界の創造にチェックイン!
[未知の世界の創造にチェックイン!]
VR 会議で世界の創り方をおさらいする
[VR 会議で世界の創り方をおさらいする]
破天荒な建物を創る
[破天荒な建物を創る]
破天荒な生きもの?を創る
[破天荒な生きもの?を創る]
世界は未だ創り途中だ
[世界は未だ創り途中だ]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2022.2「細胞世界の総まとめ」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

それではeスポーツの試合をはじめよう
[それではeスポーツの試合をはじめよう]

前回のレポートで報告したハッカソン以降も開発を続けてきた細胞の世界 “Academy Camp VR Cells” は、こどもたちと一緒にデザインした最大の細胞マクロファージ (全長500メートル) も組み込まれ、ようやく完成と言える水準になってきました。

抗体銃でウイルスを狙って撃つところなど、この仮想現実の世界があまりにもゲーム的なので、ちゃんとしたeスポーツにしようということになり、その目的の達成のために、2月11日、12日、13日の 3連休に、招待制の VRキャンプを開催しました。過去に私たちの VRキャンプに参加したことがあるこどもたちを招待しました。

1日目の課題は、この細胞の世界を eスポーツとして定義することでした。これは免疫の仕組みを体験的に学ぶシリアスゲームでもありますから、ウイルスを撃ち落とすところがあるからといって、シューティングゲームにはできません。破壊したウイルスの数を得点にしてしまったら、ウイルスが細胞に感染すればするほど、破壊できるウイルスの数が増えてしまい、宿主の健康を守るためのゲームではなくなってしまいます。この難問に、今回の VRキャンプに参加した小学生の女子は明快な答えを出してくれました。「これは参加するゲーム (参加ゲー) です。」そこで、細胞の世界に散らばった「名所」を回るとポイントがもらえる仕組みや、ウイルスの累積数、一度に存在するウイルスの最大数、現在のウイルス数はすべて最小である方がよいというルールを設定しました。

2日目にはこのアイデアをもとにしたテストゲームを行い、3日目にはワールドの中にスコアボードを設置し、実際にeスポーツとしての試合を行いました。といっても参加人数が少ないため 1チームでの試合となりましたが、非常に良いチームワークで臨むことができました。世界初の試みですから、どんなスコアでも世界新記録になったというわけです。みんなで一つの世界を創り上げ、目標を達成したという実感がありました。

1日目には、細胞ワールドの他に「アカキャン雪まつり」ワールドもみんなで一緒に訪問しました。これは「V雪」、すなわち「バーチャル雪まつり2022」に参加するために有志で創ったワールドです。「V雪」は、COVID-19 の蔓延により今年も現地開催が中止された「さっぽろ雪まつり」の公認イベントにもなりました。

eスポーツ化のチャレンジのはじまり
[eスポーツ化のチャレンジのはじまり]
彼女の貢献により、これは「参加ゲー」である、と定義された
[彼女の貢献により、これは「参加ゲー」である、と定義された]
アカキャン雪まつりの会場にも行ったよ!
[アカキャン雪まつりの会場にも行ったよ!]
抗体を散布して足下の細胞を感染から守れ!
[抗体を散布して足下の細胞を感染から守れ!]
最初の試合を終えたスコアはこんな感じ
[最初の試合を終えたスコアはこんな感じ]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2021.12「細胞世界とハッカソン」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

ハッカソン会場でみんなで遊ぶ
[ハッカソン会場でみんなで遊ぶ]

昨年12月、私たちは 9月から作り始めた細胞ワールドの完成を目指してハッカソンを開催しました。この催しは、電子音楽と映像アートの祭典 MUTEK.JP の東京でのイベントの一環として開催され、私たちアカデミーキャンプのほか、日本大学の航空宇宙工学科の学生たちによる VR 宇宙旅行プロジェクトも同時にハッカソンを開催しました。

この細胞ワールド “Academy Camp VR Cells” では、人体の免疫系の仕組みを体験的に学ぶことができます。参加したこどもたちと大人たちは、11月からこの世界における赤血球、好中球、B細胞、抗体などのキャラクター (?) を Minecraft でモデリングしていました。

東京の渋谷で開催されたハッカソンイベントには、残念ながら福島からの参加者たちは物理的に来られませんでしたが、首都圏のアカデミーキャンプ VR の仲間たちが初めて物理的に集合しました。まだ作りかけの世界で遊んでみると、抗体を撃ち出す抗体銃の動作が、デザインした中学生の意図とは異なっていることがわかり、みんなで VR の会議室に入り、再設計を行いました。リアルタイムで本当にみんなで一緒に VR の世界を構築できたのは、ほぼ初めてだったので、とてもいい経験になりました。

この時点では、まだこの世界は完成していませんでした。次回の報告でご紹介するように、この一大プロジェクトは、その後 2カ月かけてようやく完成に近づいたのです。

細胞世界の登場人物(?)たちについて話す
[細胞世界の登場人物(?)たちについて話す]
真剣な表情で何を見ている?
[真剣な表情で何を見ている?]
VR 会議室に入ってみんなで話す
[VR 会議室に入ってみんなで話す]
抗体銃が意図通りの動作になった
[抗体銃が意図通りの動作になった]
毛細血管の中から見た風景
[毛細血管の中から見た風景]

【活動報告】Maker Faire Tokyo 2021 でのアカデミーキャンプ VR

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

月面基地で月の石を掴む
[月面基地で月の石を掴む]

本レポートでは、10月にオンラインで開催された「Maker Faire Tokyo 2021」におけるアカデミーキャンプ VR の出展内容をご紹介します。

この Maker たちの祭典で、今回、アカデミーキャンプ VR は、動画を用いた 5分間のミニプレゼンと、ソーシャルメディアでの活動紹介、そして YouTube Live にて、アカデミーキャンプ VR とそのメンバーたちが創ってきたワールドをみんなで巡って探検しました。探検したワールドは、3D ペイントした「惑星アカデミーキャンプ」、2030年代を想定した初期の月面基地をイメージした “Academy Camp VR Moon”、すべての VR キャンプのメイン会場として制作し、2040年代の月面基地をイメージした “Academy Camp VR Venue”、木星の衛星エウロパに生命の探査に行き、帰ってくる “Academy Camp VR Europa”、そしてまだまだ構築中の、身体の免疫システムを巨大なスケールで表現する細胞ワールド “Academy Camp VR Cells” です。

たくさんのワールドを創ってきましたが、まだまだこれからも創りつづけます!なぜなら、自分たちで創ることで初めて、私たちは物事を本当の意味で理解するのだと考えるからです。自分たちで創ってきたワールドを巡ったあと、私たちは再会を約束して、今年の私たちの Maker Faire Tokyo は幕を下ろしました。

GIVING TUESDAY にアカデミーキャンプにご支援を!

GlobalGiving の 2021年の GivingTuesday キャンペーンは、日本時間の 11月30日(火) 14:00:00 から 12月1日(水) 13:59:59 まで、24時間に渡って開催されます。GlobalGiving は、このために 100万ドルの奨励基金を用意します。それがキャンペーン期間中の最終的な募金総額に応じて、アカデミーキャンプやその他のプロジェクトに比例して配分されます。このまたとない機会に、福島のこどもたち、日本中のこどもたち、そしてアカデミーキャンプへのさらなるご支援を賜れれば幸いです。

GlobalGiving のアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

こどもたちと創ってきたその他のワールドへのポータル
[こどもたちと創ってきたその他のワールドへのポータル]
木星の衛星エウロパの氷の殻に着陸
[木星の衛星エウロパの氷の殻に着陸]
月周回軌道上の宇宙ドックで戯れる
[月周回軌道上の宇宙ドックで戯れる]
まだ構築途上の免疫系細胞ワールド
[まだ構築途上の免疫系細胞ワールド]
また会う日まで (その日は近いよ!)
[また会う日まで (その日は近いよ!)]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2021.9「キミが探る!驚異の現代&近未来医療」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

宇宙医学を研究する瀧澤医師と
[宇宙医学を研究する瀧澤医師と]

それでは、アカデミーキャンプ VR 2021.9 を振り返ってみましょう。「キミが探る!驚異の現代&近未来医療」と名づけられたこの VR (virtual reality) キャンプは、2021年9月18日から20日までの3日間、開催されました。こキャンプには、福島をはじめ全国から 13名のこどもたちがオンラインで参加しました。

初日の午前中は、Zoom に集合して場を温めた後、様々な CG 映像と解説を通して、新型コロナウイルスと mRNA ワクチンについて学びました。小中学生の多くは、ウイルスが人間の細胞の RNA 転写やタンパク質合成の仕組みを利用して増殖すること、そしてそれに対抗する mRNA ワクチンはウイルスと同じ戦略で、人間の細胞の仕組みを利用してウイルスのスパイクタンパク質を合成することに驚きました。私たちの多くにとって、二重の驚きだったと思います。

午後からは、VR の世界を探検しました。参加者の中には VR が初めての人もいたので、VRChat の入り方をじっくりと学んだ後、月の地下にある「アカデミーキャンプ VR 会場」で、宇宙で怪我や病気になったときのことを考えてみました。会場のホール脇には簡易な実験施設が設置されており、点滴のような基本的なことでも地球の重力環境に依存していて、月面ではとんでもない高さから液を落とさないと静脈に入らないということを、実演を交えて学びました。

2日目の午前中は、実際にファイザー社のワクチンのコードをほとんど一文字ずつ読んでいきました。まずはおさらいとして、DNA から RNA への転写、そして RNA にコード化された情報からタンパク質が合成されるまでを、DNA の構造や複製の仕組みから詳しく見ていきました。CG 映像のインパクトが強かったため、そこに登場する動く物体を気持ち悪いと感じながらも、夢中になって観ていたこどもたちが多かったようです。ファイザー社のワクチンのコードを読んで mRNA の構造を詳しく学んだことで、こどもたちは初日に簡単に紹介された新型コロナウイルスの構造を示す図を読み取ることさえもできるようになりました。

2日目の午後から 3日目の午前中にかけては、VR 細胞ワールドの登場人物(?)たちを 3Dペイントしました。私たちは「免疫細胞のネットワークを描くグループ (大体ミクロン単位、VR 細胞ワールドでは数十〜数百メートル)」と「細胞の中の工場を描くグループ (大体ナノメートル単位、VR 細胞ワールドでは数センチ)」の 2つのグループに分かれ、さまざまな細胞、DNA、RNA、酵素などを描きました。

3日目の午後は、宇宙医学を研究されている医師の瀧澤先生をお招きして、人々が宇宙で生活する上で必ず問題になる宇宙での医療について話し合いました。また、宇宙医学に限らず、私たちの身体に関するさまざまな疑問 (再生医療など) についても話し合いました。先生は「小中学生と話す機会はほとんどないんです」とニコニコしながら仰っていて、一緒に楽しい時間を過ごすことができました。

最後のクロージングセッションは、空からウイルスが降ってくるという、まだ制作途中の VR 細胞ワールドで行われました。一人ずつキャンプの感想を語った後、ジャンプして視界から消えるという謎のマナーが自然発生的に生まれました! (ジャンプなので、各々しばらくすると降りてきました。) そしてウイルスたちと記念の (^^;) 集合写真を撮って、3日間の短い VR キャンプは終了しました。

それから何日かして、中学生の参加メンバーが「『現代&近未来医療』の後半は?いつやるの」と聞いてきました。だよね!何しろ、VR 細胞ワールドは、まだ構築途中なのだから、また集まって一緒に世界を作る時間を持つのもいいですね。

Giving Tuesday が近づいてきました

米国東海岸時間 11月30日(火) 12:00am (日本時間 翌12月1日(水) 14:00) から開催される GlobalGiving の #GivingTuesday キャンペーンにぜひご参加ください!みなさまからのご支援が、アカデミーキャンプと福島のこどもたち、そして全国のこどもたちのさらなる冒険を助けます。

月面での点滴をデモするための装置
[月面での点滴をデモするための装置]
誰もが DNA の複製の仕方を知っているふりをしている
[誰もが DNA の複製の仕方を知っているふりをしている]
DNA とその複製の様子を 3D ペイントする
[DNA とその複製の様子を 3D ペイントする]
作りかけの細胞ワールドでの記念写真
[作りかけの細胞ワールドでの記念写真]
キャンプ終了!みんなは他の VR ワールドへ遊びに出かけた
[キャンプ終了!みんなは他の VR ワールドへ遊びに出かけた]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2021夏 VR “ALL THESE WORLDS ARE YOURS”

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている 英文のレポートを日本語に訳したものです。

冒険のミッションにリモートで参加する
[冒険のミッションにリモートで参加する]

今回は、アカデミーキャンプ 2021夏 VR 第3期 “ALL THESE WORLDS ARE YOURS ” を振り返ってみましょう。このキャンプは 2021年8月13日〜15日の3日間の開催でした。この VR(バーチャルリアリティ)キャンプには、福島をはじめ、全国から 15名のこどもたちがオンラインで参加しました。こどもたちは前回のキャンプ終了後の 3日間も VR ものづくりに取り組んだので、合わせてアカデミーキャンプ史上最長の 9日間のキャンプだったとも言えます。

月面の地下基地「アカデミーキャンプ VR Venue (会場)」のドックには、今回のキャンプ開始前にこどもたちがマインクラフトでデザインした巨大な宇宙船が 2隻、配備されました。しかし、実際に中に入ってみると、まだまだ修正すべき点がありました。宇宙船の改良は続きます。

一方、ミッションに向けたトレーニングも続きました。この危険な冒険ミッションを完遂し、生き延びるためのチームワークをさらに養うために、私たちの即興劇の師 (ロクディムのヒロシさん) を迎え、即興で物語を紡いだり、バディ(一緒に行動する 2人組) で一緒に Venue の中を歩き (跳び)、お互いのお気に入りの場所を紹介することもしました。トレーニングの最後は、ドックで 2隻の宇宙船の (通常エンジンの) 推進をテストすることでした。ほんの 10メートルだけ前に進み、後ろに戻るだけですが、私たちが創った宇宙船が実際に動いたのです!

そして、いよいよ木星圏に向けて出発することになりました。木星に到達するためのワープ技術を搭載した 2隻の宇宙船は、月の周回軌道上の宇宙ドックに配備されました。残念ながら着陸船の実装は間に合いませんでしたが、それぞれの宇宙船のコックピットには、ワープ技術を使って乗組員をエウロパの地表に「ビームダウン」させる装置が取り付けられました。なので、誰もがエウロパに降り立つことができたのです。この記念すべき日に、アベルこと日本大学理工学部航空宇宙工学科の阿部新助先生もお招きし、一緒に木星に向かいました。

最終日の午前中の 1回目のトライでは、木星圏にワープしてもすぐに月に戻ってしまったり、バディとはぐれてしまったりと様々なトラブルが発生しましたが、午後のトライでは徐々に改善されていきました。

そして、エウロパの氷の殻の下の海 (現実には数キロメール下) では、みんなは自分たちがデザインした巨大な生物が佇んだり、泳いだりしているのを目撃しました。今日、人類は初めて木星に着きました。Zoom に戻ってきたみんなは、感想を語り合い、この夏の VR アドベンチャーは幕を閉じました。

後日、着陸船も実装されました。参加者の中には、夏休みを利用してエウロパに旅行した人もいるようですね!

アカデミーキャンプ VR Venue (会場) (VRChat ワールド)
─ ここからすべてのアカキャン VR ワールドに行けます ─
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_ad05e7c3-5370-4711-a846-786f96406011

Giving Tuesday が近づいてきました

米国東海岸時間 11月30日(火) 12:00am (日本時間 翌12月1日(水) 14:00) から開催される GlobalGiving の #GivingTuesday キャンペーンにぜひご参加ください!みなさまからのご支援が、アカデミーキャンプと福島のこどもたち、そして全国のこどもたちのさらなる冒険を助けます。

チームが大事、だからチームづくりを
[チームが大事、だからチームづくりを]
こどもたちが創った宇宙船から見える木星とエウロパ
[こどもたちが創った宇宙船から見える木星とエウロパ]
今日、人類とバターが初めて木星に着いた
[今日、人類とバターが初めて木星に着いた]
こどもたちがデザインした巨大海洋生物に出会おう
[こどもたちがデザインした巨大海洋生物に出会おう]
エウロパとこの宇宙キャンプからチェックアウト!
[エウロパとこの宇宙キャンプからチェックアウト!]