【活動報告】アカデミーキャンプ 2021夏 VR 第2期 “PREFAB THE WORLDS”

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

月面の VR 会場の中のホールに集う
[月面の VR 会場の中のホールに集う]

それではアカデミーキャンプ 2021夏 VR 第2期 “PREFAB THE WORLDS ” を振り返りましょう。この VR(バーチャルリアリティ)キャンプは 2021年8月7日〜9日の 3日間で開催され、福島県をはじめとする全国から 14名の子どもたちがオンラインで参加しました。

7月のキャンプでは、月の地下の溶岩チューブの広大な空間に 2030年代をイメージした月面基地を作りました。8月のキャンプは、その 10年後の月面が舞台です。空洞には透明な蓋がされ、空気で満たされた空間は緑と光であふれました。この新しいVR ワールド「アカデミーキャンプ VR 会場 (Venue)」は、みんなの遊び場として作られました。ここは、テスト用の宇宙船を組み立てる場所でもあります。宇宙船は、みんなで木星の衛星エウロパに行って着陸し、地球外生命の探査をするために建造します。

どんな宇宙船を作ってみんなで乗り込むか、いろいろな意見が出てまとまらず、多数決で決まりそうになりました。しかし、私たちはそれに反対しました。これは VR の中のフィクションですが、もし現実だったら、みんなが自分の命をかけて乗り込み、冒険するための宇宙船です。自分の命がかかっていて、自分たちの選択の帰結は最終的には物理法則に従うと分かっているのに、「こっちがいい」と思う人が多いからといって、設計を決めてしまっていいのでしょうか?この問いを胸に抱きながら、みんなはマインクラフトに用意された作業スペースで思い思いの宇宙船を試作し始めました。

2日目は、会場のドックに仮置きされた様々な宇宙船の中に全員で入り、思った通りに作れたかどうかを確認しました。その結果、木星に行く宇宙船が満たすべき仕様を考え、チェックリストを作り、その仕様を満たしていることを確認しながら設計を進めたほうがいいということになりました。そこで、みんなで何が大事なのかを考え、チェックリストを作りました。

また、NASA の「エウロパ・クリッパー」プロジェクトの動画やインフォグラフィックを見ることを通して、エウロパについて学びました。エウロパは地球の月より少し小さい、木星の衛星ですが、表面の氷の殻の奥には、地球全体の海の2倍以上の水の量を持つ全球の海があります。地球では、水があるところには生命が存在します。だとしたら…エウロパにも生命は存在するのでしょうか?それをみんなで探検するのです!

3日目は、マインクラフトを使って、エウロパの海に棲む生物たちをみんなでデザインしました。その後も、宇宙船とそこから分離する着陸船の設計が続きました。最終的には 2つの大きな宇宙船ができあがりましたが、その過程でたくさんの「使われないデザイン」が生まれました。そのどれもが素晴らしいものばかりです!

宇宙船の設計は第3期のキャンプに引き継がれますが、この第2期のキャンプが終わった後、会場 (Venue) でスタッフによるふりかえりの会が行われ、そこにはこどもたちも乱入して大いに盛り上がりました。

みんなの元気は?指の数で教えて!
[みんなの元気は?指の数で教えて!]
VR をエンジョイ中
[VR をエンジョイ中]
試作した宇宙船をレビューする
[試作した宇宙船をレビューする]
身体の柔軟性にチャレンジする遊び
[身体の柔軟性にチャレンジする遊び]
"使われなかったデザイン" の完成度に目を見張る
[“使われなかったデザイン” の完成度に目を見張る]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2021夏 VR 第1期「キミが創る!月面社会」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている 英文のレポートを日本語に訳したものです。

キミの部屋が月になる
[キミの部屋が月になる]

アカデミーキャンプ 2021夏 VR 第1期「キミが創る!月面社会」は 2021年7月22日(木・祝)~24日(土)の 3日間で開催され、福島県と全国から 14名のこどもたちがこのオンラインキャンプに参加しました。

初日の午前、私たちは VR (virtual reality; 仮想現実) 空間にある “Academy Camp VR Moon” に行きました。そこが今回の冒険の舞台でした。2030年代の月を想定して、地表には「アポロ計画記念公園」があり、日本の探査機「かぐや」が発見した縦穴の奥には溶岩流の跡である広大な空間があって、そこに月面基地を建設することになります。午後は、キャンプに応募した際にみんなから聞いた「宇宙で生活する上での課題とその解決方法」を共有し、月面社会ではどのような施設が必要なのかを話し合いました。そして、舞台をマインクラフトに移し、月面基地の建物を試作しました。

2日目の午前は、マインクラフトから VR に持ち込んだ月面基地のプロトタイプを試してみました。想定通りにならない部分を把握し、試作を続けました。午後は、ブレイクアウトルームとオンラインホワイトボードを使って、「月にどんな社会を作りたいか」をテーマに、ワールドカフェ形式で対話を行いました。まず、人類が地球上で直面している問題を洗い出し、それらの問題が月面社会で解決できるかどうかを考えました。その間に、再び VR で私たちの月を訪れ、月での生活をイメージしてみました。ゼロから社会を作ることを考えると、現在、私たちが地球で抱えるさまざまな問題は、月であれば解決しやすいのではないかと思えました。今回のキャンプでの体験が、その感覚を地球での生活に持ち帰るための「お土産」になったら嬉しいですね。

3日目の午前は、マインクラフトで月面基地の建物の最後の仕上げを行いました。午後は、マインクラフトで作った建物をエクスポートして、オープンソースのソフトウェアを使って仮想世界に組み込む作業を、ゲームの実況中継のような形で体験しました。その後、全員で VR の月面に行き、お互いの説明を聞きながら、一緒に作った月面基地を楽しみました。

さあ、月は探検し尽くしたかな?よぉし、次は木星だ!

アカデミーキャンプ VR 2021.9「キミが探る!驚異の現代&近未来医療」も参加募集中です!

少しずつ、ご支援ください

世界の NPO のための国際クラウドファンディング GlobalGiving では、日本時間 9月13日(月) 13:00 から18日(土) 12:59 まで「Little by Little キャンペーン」を開催します。このキャンペーンでは、みなさまからの 50米ドルまでのご寄付に対して、期間中は 50% の上乗せが行われ、そのためのマッチング資金に制限はありません。ぜひこの機会に、福島のこどもたち、日本のこどもたちとアカデミーキャンプをご支援賜れれば幸いです。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ : https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

月面社会のメンバーたちの自己紹介
[月面社会のメンバーたちの自己紹介]
地球上の課題の解き方を、新たに創る月面社会で解いてみることで考える
[地球上の課題の解き方を、新たに創る月面社会で解いてみることで考える]
メンバーたちが創った月面基地施設の説明を聞く
[メンバーたちが創った月面基地施設の説明を聞く]
メンバーたちが創った、月面の地下に広がる基地
[メンバーたちが創った、月面の地下に広がる基地]
月での集合写真。よぉし次は木星だ!
[月での集合写真。よぉし次は木星だ!]

【活動報告】アカデミーキャンプ VR – 未来へのテストフライト

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

バーチャル教室に集まった生徒たち
[バーチャル教室に集まった生徒たち]

2021年の 5月連休に開催した私たちの初めての VR(バーチャル・リアリティ)キャンプの成功を受けて、同じ月の 2回の週末に、私たちはさらなるお楽しみの機会を設けました。

第1回目の週末は、STAR HOUSE (VR 宇宙旅行社) のテストフライトに参加しました。宇宙科学者の阿部先生に 3回目のご登場をいただき、私たちの月についてのさらに詳しいお話を伺ったり、次世代の民間ロケットの打ち上げを見たり、そうしたロケットによじ登ったり(笑)、国際宇宙ステーションの周囲を浮遊したり、私たちが秘密基地を造ったりできる予定の月面に行ったりと、すべてを VR で行いました。阿部先生の豊富な宇宙の知識を、(アバターとなった) 自分の身体を使って体験しながら受け取るという、贅沢な時間を過ごしました。

2回目は、前回のキャンプ「惑星アカキャンの誕生」でこどもたちが 3D ペイントした VR 世界がほぼほぼ完成したので、そのプレビュー (内覧会) を行いました。小さな重力の下でジャンプしたり、個人用の推進装置を使って、誰もが自由に空間を移動できるようになりました。こどもたちだけでなく、保護者のみなさんや当キャンプのスタッフ、そして前回のキャンプで 3D ペイントの指導をしていただいた VR アーティストの KAHUA さんも招待しました。あまり素早くいろんな方向に飛んで乗り物酔いみたいになった人もいましたが、「めっちゃカッコイイ!」といった感想が飛び出しました。

これらの機会は、宇宙分野だけでなく、今後 VR を応用して実現するさまざまな新しいキャンプを開拓するための「テストフライト」のようなものでした。その鍵となるのは、こどもたち自身が自分たちの(諸)世界を創れるという感覚だと考えています。

静寂の丘で月にまつわる講義を聴く
[静寂の丘で月にまつわる講義を聴く]
月に向かって走れ!
[月に向かって走れ!]
変装して VR 空間に?!
[変装して VR 空間に?!]
こどもたちが 3Dペイントした空間の中で上を下への大騒ぎ
[こどもたちが 3Dペイントした空間の中で上を下への大騒ぎ]
自分たちがこの世界を創ったんだ
[自分たちがこの世界を創ったんだ]

写真提供 : ぴちきょ, トミー

【活動報告】アカデミーキャンプ VR 2021.5「惑星アカキャンの誕生」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

手元のメタバースに自分の居場所を創る
[手元のメタバースに自分の居場所を創る]

5月の連休に、私たちにとって初となる試みとして、VR (バーチャルリアリティ) を使った 5日間のオンラインキャンプ、アカデミーキャンプ VR 2021.5「惑星アカキャンの誕生」を実施しました。まだ目が発達段階にある小学生には VR ヘッドセットの使用はお勧めできないため、小学生向けにはマインクラフトでお気に入りの場所を作るプログラムを用意しました。中高生向けには、希望者に VR ヘッドセットを長期貸し出しして、自分の手 (に持ったコントローラー) で世界をかたちづくることをテーマに、キャンプをシリーズで行うことにしました。参加してくれたのは総勢 18名のこどもたちです。最初の 3日間は、ツールの使い方に慣れるための練習期間でした。

マインクラフトでは、こどもたちのためにふたつの世界 (レルム) を用意しました。プログラムの最後には博覧会を開催しましたが、こどもたちが短時間で作った建物の多さに驚かされました。どれもこだわりのある魅力的なものばかりで、家の中を見せてもらったときには、まるで不動産屋さんに内見してもらっているような気分になりました。アカデミーキャンプからのメッセージは、常に「世界の VISITOR ではなく、MAKER であれ」というものなので、このマインクラフトのプログラムに参加したこどもたち全員に、アーサー・C・クラークのこの言葉のように、ふたつの世界の管理者となる権限を与えました。「これらの世界はすべてあなたたちのものです。一緒に使ってください。平和に使ってください」

VRプログラムでは、昨年に引き続き、宇宙科学の研究者である阿部先生をお招きしました。地球の月についての講義の後、VRの「大学の教室」に移動して質疑応答を行い、宇宙にまつわるさまざまな世界を訪れて先生の説明を聞きました。最後に、火星の表面で記念撮影をしました。また、VR アーティストの KAHUA さんによる、アーサー・C・クラークの「幼年期の終り」の最後の部分の朗読に続いて、みんなで想像力を膨らませて、VR 空間で自由に 3D ペインティングをしました。続いて、即興アーティストのロクディムさんと一緒に、Zoomで、順番に一語ずつ話し、一人の語り手を演じる「ワンワード」に挑戦しました。そして VR では、参加者がグループに分かれて即興劇ライブに挑戦し、不思議でエキサイティングな世界が展開されました

最終日の終わりに、このキャンプの責任者はどこかからのメッセージを受け取りました。「この惑星はもうお終いです…。大人たちがこの星をダメにしてしまった。みんなで他の星に逃げよう!」そして、みんなでポータルに飛び込むと、何もない世界にたどり着きました。「ここは惑星アカキャン。ここから先は、みんなで創っていけるのです」それが、このキャンプの閉会式でした。みんなが一言ずつ感想を述べた後、別のポータルが現れました。みんなで飛び込むと、そこにはみんなで 3D ペイントした作品が VR の世界として再現されていました。こどもたちは、「VISITOR」ではなく「MAKER」になるという決意を胸に、さまざまな別々の世界に通じるポータルに次々とひとりずつ飛び込み、未知の世界へと旅立っていきました。

ボクセルワールドでのこどもたちの創造物のひとつ
[ボクセルワールドでのこどもたちの創造物のひとつ]
未知なる世界を探検する
[未知なる世界を探検する]
Zoom でも VR でも即興劇ワークショップを実施
[Zoom でも VR でも即興劇ワークショップを実施]
「幼年期の終り」にインスパイアされた 3D ペインティング
[「幼年期の終り」にインスパイアされた 3D ペインティング]
火星で記念撮影
[火星で記念撮影]

【活動報告】アカデミーキャンプ2020夏(だけじゃない)「アカキャン的!本気の自由研究」最終発表「アカキャン的!学会」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

チェックアウト、でも研究は続きます
[チェックアウト、でも研究は続きます]

2020年12月末、夏、秋、冬と続いた「アカキャン的!本気の研究」の締めくくりとして、最終発表をオンラインで行いました。この様子は YouTube でもライブ配信されました。

今回の発表会は、若手研究者(こどもたち)と、この一連のイベントにスタッフとして参加した大学生をはじめとする大人たちが、研究を通じて交流できる「アカキャン的!学会」を目指したものです。

それを実現するために、会議の冒頭では、即興コメディの「ストーリーテラーズ」の仕組みを使って、それぞれの研究についてのセリフをちりばめながら、即興でおかしな物語を紡いでいきました。

大笑いした後は、研究発表の時間となりました。発表内容は、まちづくり、フロー体験、納豆の粘度、ジャガイモの毒性除去、英語学習、地質学、オオスズメバチの性別決定、重力で音楽を奏でる、キャッシュレスで変わる食生活、ゲーム作り、ディメトロドンの食生活、脳波でアバターを制御する、デジタルIDカードで未来のお店で年齢だけ開示してお酒を買う方法(選択的開示)などでした。こどもたちはもちろん、大学生や、大人のスタッフによる発表もありました。

長らく続けてきた「本気の自由研究」も、これでひと区切り。でも、まだまだ研究は続きます。だって終わってないし!

少しずつ助けてください

日本時間 2021年3月8日(月) 14:00 〜13日(土) 13:59、国際クラウドファンディング GlobalGiving の Little by Little キャンペーンを通して福島のこどもたちとアカデミーキャンプをぜひご支援ください。この期間に GlobalGiving を通してアカデミーキャンプに 50ドルまでのご寄付をいただくと、みなさまからのご寄付に 50% が上乗せされて私たちに届きます。少しずつ、多くの人々にアカデミーキャンプを知ってもらい、関わってもらうために、みなさまのご協力をどうかよろしくお願いいたします。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

録画によるプレゼンテーションも
[録画によるプレゼンテーションも]
フロー体験について調べた内容を発表
[フロー体験について調べた内容を発表]
専門誌に原稿が載るにいたりました
[専門誌に原稿が載るにいたりました]
オオスズメバチの性別決定について調べました
[オオスズメバチの性別決定について調べました]

【活動報告】アカデミーキャンプ2020夏(だけじゃない)「アカキャン的!本気の自由研究」中間報告 2

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

昨年 (2019) の Maker Faire Tokyo から
[昨年 (2019) の Maker Faire Tokyo から]

前回のレポートでもご説明しましたが、COVID-19 パンデミック対策として、アカキャンでは春に続き、夏-秋- (そして今や) 冬のキャンプ活動をオンライン化しています。この夏からの一連の活動を「アカキャン的!本気の自由研究」と名付け、全体の毎週ないし隔週のオンラインミーティングと、オンラインチャットツールを使った対話・研究相談を続けています。

このレポートではもう一度、10歳から18歳までの若き研究者たちの進行中の活動について中間報告をします。昨年までは、Maker たちの祭典「Maker Faire Tokyo」に私たちは東京で参加していたのですが、今年はオンラインでこの素晴らしいイベントに参加し、Twitter で一緒に展示を観て楽しみました。自分たち自身も Maker である若き研究者の 1人は、古生物のディメトロドンがサメを食べるゲームを作っていますし、別の研究者は 3D空間の中の自分のアバターを脳波で動かそうとしています。さらに別の研究者はブロックチェーン上で寄付金を扱うビジネスモデルを分類して、最高の持続可能なプランを得ようとしています。その他の活動としては、ポテトの毒をなくすための研究、持続可能な街づくりのプラニング、第二言語の習得に最適な方法の探索、スズメバチの遺伝子や行動の研究、物々交換の仕組みづくり、フロー体験の実践的な知識の習得などがあります。

12月には発表会を予定していますが、これらの若い研究者たちと、この一連のイベントのスタッフとして関わっている大学生をはじめとする大人たちが、互いの研究を通じた交流ができる「アカキャン的!学会」を目指しています。これが創発的な機会になったらよいなと期待しています。研究はそもそも、個人ではなくコミュニティの営みだからです。

#GivingTuesday で私たちを助けてください

ぜひ、日本時間 2020年12月1日(火) 14:00 ~ 12月2日(水) 13:59 に GlobalGiving を通して私たちにご寄付をください!GlobalGiving はこの期間中の最終的な寄付総額に応じて、アカデミーキャンプを含む参加プロジェクトに合計 100万ドルのインセンティブファンドを比例配分します。ご寄付に上乗せされた額が私たちの活動に届き、みなさまのご寄付がより大きなインパクトを持ちます。この素晴らしい機会にぜひ、このコミュニティ、福島のこどもたち、そして全国のこどもたちとアカデミーキャンプを応援していただけたら幸いです。

私たちは、自分のパソコンを持っていないこどもたちがオンラインの活動に参加しやすいように、Chromebook を配布しており、より多くのこどもたちにとっての環境を整備するためにより多くの資金を必要としています。また、物理的なキャンプも徐々に再開していきたいと考えており、そのための資金も必要としています。ぜひよろしくお願いいたします。

若い研究者がミーティングに参加しています
[若い研究者がミーティングに参加しています]
フロー体験について、ストリートピアノを通して熟考します
[フロー体験について、ストリートピアノを通して熟考します]
研究は、そもそも個人ではなくコミュニティの営みです
[研究は、そもそも個人ではなくコミュニティの営みです]

【活動報告】アカデミーキャンプ2020夏(だけじゃない)「アカキャン的!本気の自由研究」中間報告

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている 英文のレポート を日本語に訳したものです。

ジャガイモの研究をしています
[ジャガイモの研究をしています]

アカキャンでは、COVID-19パンデミック対策として、夏と秋のキャンプ活動をオンライン化しています。「アカキャン的!本気の自由研究」と名付けたこの活動は、毎週日曜日の全体ミーティングとオンラインチャットツールを使った継続的なやり取りで構成しています。

この活動は今年一杯くらいは続くと思いますが、ここでは中間報告として、こどもたちが取り組んでいる研究テーマのごく一部をご紹介します。ある女子は、ジャガイモの有害物質を取り除くための野菜の品種改良について調べています。ある男子は、異なる知的活動(例えば、数学や英語の勉強)をしたときの脳波の違いを調べています。ブロックチェーンを使った新しい寄付サービスを作りたいと考えている女子もいます。ディメトロドンという古生物の食生活に興味を持った男子は、サメを食べるディメトロドンをアニメーションで再現しようとしています。

こうした研究がどのように進んでいくのか、スタッフもメンターのみんなもワクワクしています。また、毎回の全体ミーティングでは、科学の姿勢、懐疑と検証の精神、科学の成果がどのように共有され、追試されるのか、どんなものがニセ科学と見なされるのか、などについてもみんなで学んでいます。

少しずつ (LITTLE BY LITTLE) ご支援ください

もう一つ重要なお知らせがあります!非営利活動のための国際クラウドファンディング GlobalGiving では、日本時間 9月14日(月) 22:00 から 9月19日(土) 12:59 までの期間、「リトル・バイ・リトル」キャンペーンを実施しています。このキャンペーン期間中に GlobalGiving を通してアカキャンにご寄付をいただくと、お一人様50ドルまでの寄付金が50%上乗せされて私たちに届きます!そしてこのマッチング資金には限りがありません!この機会に、福島のこどもたちだけでなく、何か探求したいと思っている全国のこどもたち、そしてアカデミーキャンプを支援していただけたら幸いです。

GlobalGiving におけるアカデミーキャンプのページ :
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

世界の最前線の知識を見てみよう
[世界の最前線の知識を見てみよう]
脳波、ブロックチェーン、若き科学者たちは突き進む
[脳波、ブロックチェーン、若き科学者たちは突き進む]
ディメトロドンは何を食べてたって?
[ディメトロドンは何を食べてたって?]
毎週会ってるけど、探求は毎日
[毎週会ってるけど、探求は毎日]

【活動報告】ズームイン!!アカキャン!May 2020 “STAY HOME, ENJOY LIFE”

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている 英文のレポートを日本語に訳したものです。

家にいながらにしてキャンプの友だちと世界を探検する
[家にいながらにしてキャンプの友だちと世界を探検する]

3月のオンラインギャザリング初体験に引き続き、2020年5月2日~6日の5日間、初のフル 4泊5日 (泊まるのは自宅ですが ^^;) のオンラインキャンプを開催しました。今回のキャンプは、誰もが家にいることが推奨された日本の 5連休に開催されたことから、「STAY HOME, ENJOY LIFE」と名付けられました。福島だけでなく、全国から23名の子どもたちが参加しました。

キャンプ期間中は、オフラインで挑戦できる 100のチャレンジを自分たちで設定し、実際に挑戦しました。例えば、木に触れる、着物を着て散歩する、嫌いな本を読む、利き手と反対の手で日記を書くなどのチャレンジです。キャンプの最後には、身の回りの疑問について研究したり、夢中になれることを1つ以上見つけたり、毎日 3つの知らなかったことを学んだり、キャンプの仲間を忘れないなど、パンデミック後の世界に向けた、新たな 50 のチャレンジを自分たちで決めました。

そうしたチャレンジを考える時間に加え、このキャンプではオンライン上での刺激的なイベントをたくさん体験しました。Google ストリートビューで見つけた世界のどこかの風景を互いに出題し合い、ヒントをもらって探し出す「謎解き冒険タイム」や、有名なアカペラ歌手による「歌う」ことについてのワークショップ、全国の美しい桜の花々を息をのむようなアングルから撮影したドローンレーサーとドローン研究者による「桜ドローン」ワークショップ、即興コメディの役者たちによる即興劇ワークショップとライブパフォーマンス、小惑星サンプルリターンミッション「はやぶさ」「はやぶさ2 (進行中)」にも参加している研究者による天文学、特に流星群についての講義、そして私たちが実施した初のオンラインキャンプファイヤーです。

参加者の声をご紹介しましょう。「オフラインよりもオンラインの方がワークショップに集中できた」「オフラインでは出会えないような人にオンラインで出会えた!」「自分の中の世界の視野が広がった」

全体を通して、私たちは「家にいることには無限の可能性がある」と感じることができました。物理的なキャンプをデジタルの世界に翻訳するのではない方法で、今後もそのような可能性を模索していけるのではないかと感じています。私たちは、みんなで挑戦できる次の機会を心待ちにしています。

私たちの初のオンラインキャンプファイヤーに点火
[私たちの初のオンラインキャンプファイヤーに点火]
幸せなら手を叩こう
[幸せなら手を叩こう]
このオンラインキャンプに何を思った?
[このオンラインキャンプに何を思った?]
高校生サブリーダーも感想を述べる
[高校生サブリーダーも感想を述べる]
即興ワークショップ後の大勢での集合写真
[即興コメディ・ワークショップ後の大勢での集合写真 : この瞬間を一緒に笑った!]

【活動報告】アカデミーキャンプ初のオンライン開催

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

初のオンラインギャザリングにチェックイン!
[初のオンラインギャザリングにチェックイン!]

前回のご報告でも書いたように、新型コロナウイルスによる感染症 COVID-19 がパンデミックの状態にあることから、春のキャンプを取りやめ、代わりにアカデミーキャンプ初となるオンライン集会を 3月の 3連休中の2日間に行いました。各日、朝と夜のセッションを1時間ずつ行い、各セッションの前に30分の準備時間を設けました。

中止になった 2020年3月の春キャンプに参加予定だったこどもたちを招待したところ、計20名ほどのこどもたち(小学生 8名を含む)とスタッフ 6名がこのオンラインの集いに参加してくれました。オンライン動画コミュニケーションツールを初めて利用する子も多かったのですが、テキストチャットを使ったり、グループに分かれたりと、ゲームをしながら使い方を学んでいくうちに、最終的にはおそらく大人よりも上手にオンラインでコミュニケーションが取れるようになったのではないかと思います。私たちがやってみて、効果があったと思うのは例えば次のことです。

1) 準備時間(最初の30分)は、初心者が初めてつなげるために試行錯誤する時間ですが、その間、落書き用のホワイトボードを共有して、みんなが描く絵やテキストの話をしながら、ツールの使い方に慣れてもらい、いくつかの高度な使い方を知ってもらい、かつ、ただ座って見ているだけではなく、積極的に参加できる場所であることを実感してもらいました。

2) チャットを利用して、しりとりや文字階段 (みんなで 1文字ずつ長い単語を書いていく) などの言葉遊びをして、ツールを使って話すことと書くことの両方で流暢になれるようにしました。

3) ツールのブレイクアウト機能を利用して参加者を少人数のグループに分け、各グループにはスタッフがファシリテータとして参加し、こどもたちが話しやすいようにしました。

また、今月は日本全国の学校で臨時休校が実施されたわけですが、その間の生活についても話をしました。このトークをしたときの参加者は生徒・学生、小学校教諭、大学教授で、みんな学校関係者でした。ある女の子は、休校中の生活にストレスを感じているといいますが、このオンラインの集まりでストレスが和らいだと話していました。

全体的に、このオンラインの集まりは良かったと思います。またやってみたいという声も多くありました。実はこれは、今年、企画するかもしれない私たちのこれからの活動の実験というか、パイロットプログラムのようなものでした。

少しずつ (Little by Little) 力を貸してください

NPO 専用の国際クラウドファンディング GlobalGiving では、2020年3月の Little by Little マッチングキャンペーンを日本時間 3月28日(土) 12:59 まで実施しています。おひとり 50米ドルまで、GlobalGiving を通したアカデミーキャンプへのご寄付に 50% が上乗せされて届きます!この機会に、このもうひとつの困難を乗り越えるために、福島のこどもたちとアカデミーキャンプにぜひご支援をお願いいたします。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプのページ :
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

たくさんの「いいね!」
[たくさんの「いいね!」]

ホワイトボードはカオスになったけど、それも楽しい
[ホワイトボードはカオスになったけど、それも楽しい]

【活動ふりかえり&予定】アカデミーキャンプ的「手洗い」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

6年前のキャンプでは看護学生が手洗いを指導しました
[6年前のキャンプでは看護学生が手洗いを指導しました]

2020年2月現在、日本では新型コロナウイルスによる感染症 COVID‐19 のアウトブレイクが進行中です。東京やその他各地の多くの大きなイベントが延期されたり規模が縮小されたりしています。私たちの次のキャンプは、福島県の猪苗代湖の近くで開催するアカデミーキャンプ 2020春「運動会を創ろう 〜既成の概念をぶっ壊せ〜」ですが、現時点では、参加する人数が相対的に少ない(約37名のこどもたちと13名程度のスタッフ) ことから、計画通りにキャンプを実施したいと考えています。もちろん、この決定は、今後、状況がどう展開するかによって変わることがあり得ます。

キャンプ開催にあたっては、もちろん万全を期します。スタッフやその同居家族に発熱などの症状がある場合、そのスタッフはキャンプに参加できません。参加するこどもたちやそのご家族の皆様にも同じようにご協力をお願いしたいと考えています。

さて、米国 CDC (疾病管理予防センター) が日本への渡航を検討している人たちに通知を出していますが、これは日本国内の旅行者にとっても有益な情報を含んでいます。その通知では、高齢者や慢性疾患のある人は、不必要な旅行を延期することを検討すべきで、旅行者は病人との接触を避け、頻繁に手を洗うべきだと述べています。

そう、こまめに手を洗うことが大切です。適切な方法で!

6年前、猪苗代湖の近くで開催したアカデミーキャンプ 2014冬では、私たちは手洗いによる衛生など、健康や身体に関する課題に取り組みました。その中で私たちは「エビデンスベースト手洗い」とでも呼ぶべきプログラムを実施しました。

まず、こどもたちのグループがそれぞれ手洗いの最善の方法について仮説を立て、特別なローションで手を汚した後に手を洗い、その結果をブラックライトで確認しました。そして看護学生たち (当時; 今では看護師ですね) が、どのように手を洗うように訓練されているかを見せて、それに沿って、実際の食事前には手洗いの「ベストプラクティス」をやってみました。

次回のキャンプでは、このことをもう一回やった方がよいかも知れません。奇しくも 6年前と同じ会場です。再び訪れることを楽しみにしています。

1,000回以上もご寄付をいただきました!

2020年2月23日現在、GlobalGiving を通して世界中からこれまでに 1,000件以上のご寄付が寄せられました!福島のこどもたちとアカデミーキャンプのために皆様がしてくれたすべてのことに、今一度、感謝を込めて。

まず洗ってみた
[まず洗ってみた]

ブラックライトで洗い残しを確認
[ブラックライトで洗い残しを確認]

2回目の手洗い - 改善された方法で
[2回目の手洗い – 改善された方法で]

食事の時間 - 今回、同じ会場に戻ってきます
[食事の時間 – 今回、同じ会場に戻ってきます]