【活動予定】未来創りの土俵が待っている ─ アカデミーキャンプ 2019夏

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

[今相手がいるところでなく、動いていく先に目がけて投げるんだ]
[今相手がいるところでなく、動いていく先に目がけて投げるんだ]

アカキャンは 9回目の夏を迎えます。そして今年の夏も 8月にふたつのキャンプを開催します!今度は藤沢、横浜、東京をまたにかけるキャンプです。それぞれ、東日本大震災・津波・原発事故の影響を2011年3月から受けている、福島やその他の地域から 25名程度の小学生・中学生・高校生を募集する予定です (募集開始までちょっと待ってくださいね)。まだタイトルが付いていない、これらふたつのキャンプでは、ふたたび、今のこどもたちが将来向き合うだろう未来にフォーカスを当てます。私たちは、こどもたちが成長したときに世界がどんな風になっているのかは、彼ら・彼女ら自身が決めるのだと基本的に信じています。

第1期のキャンプでは、昨年訪問した “Maker Faire Tokyo” を再び訪れますが、今度は単にビジターではないことを狙っています!(それが可能になるか分かるためには、もうちょっと待たなければなりません。)
[2019-06-10 追記 : アカデミーキャンプは Maker Faire Tokyo 2019 に出展いたします!]

第2期のキャンプでは、5年以上前に過去のアカキャンを実施した、横浜の野島に帰ってきます。

[2019-06-11 追記
 第1期 : 8/2-6 (予定)
 第2期 : 8/12-16 (予定)
]

どちらのキャンプでも、こどもたちが自分たち自身の未来創りを体験できるような機会を用意すべく、鋭意、準備を進めています。参加募集をお楽しみに!

ご寄付を募集しています!

みなさまからのご支援、いつもありがとうございます!今年は、現段階で、上記のふたつのキャンプを最小限の規模でなんとか開催できる程度の予算がありますが、こどもたちがより多彩な体験ができ、また、次の冬・春を含め、アカデミーキャンプを継続して開催していくために、みなさまからの更なるご支援を必要としています。どうかこの機会に、福島のこどもたちとアカデミーキャンプをご支援賜れれば幸いです。何卒どうぞよろしくお願い申し上げます。

GlobalGiving でのアカデミーキャンプ宛てご寄付募集ページ :
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

[テクノロジーを表現のために使う]
[テクノロジーを表現のために使う]
[いつもいっしょに楽しんできた]
[いつもいっしょに楽しんできた]
[またこのサイトに帰ってきます]
[またこのサイトに帰ってきます]
[今度は、ビジターでは無しに]
[今度は、ビジターでは無しに]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2019冬「乙女のためのオートメーション 〜 カワイイは自動化できる!」

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

以前より多くの女子が参加しました
[以前より多くの女子が参加しました]

2月9-11日の三連休、私たちは今年最初のキャンプとなる「乙女のためのオートメーション 〜 カワイイは自動化できる!」を開催しました。ボール型ロボットやリズムマシンのプログラミングを通して「カワイイ」を追求するキャンプです。

「乙女のための」とは名づけましたが「男子も可」です。私たちの最近のモットーは「すべてのこどもたちを土俵に上げる」ですから! (もちろん相撲協会に対する当てつけです。^^;) 13名の女子メンバーと 13名の男子メンバー (福島からの小中学生)、1名の女子サブリーダーと 2名の男子サブリーダー (福島からの高校生)、そして 3名の女性リーダーと 2名の男性リーダー (福島および関東からの大学生) が参加しました。これは私たちの最近の過去のキャンプよりもジェンダーのバランスが取れたといってよいでしょう。

このキャンプは、ボール型ロボットを使って新しい eスポーツをつくる試みから始まりました。こどもたちは、鬼ごっこや障害物倒しといったルールを自分たちで考え、より楽しくプレイできるように洗練させていきました。また、キャンパスの中で一番カワイイ写真を撮ることにも挑戦しました。このキャンプでのメインのプロジェクトは、ボール型ロボットとリズムマシンをプログラムすることで最もカワイイ、ロボット的な動きと音をつくることでした。あと、ちょっとお菓子づくりも楽しみました。私たち大人は、彼女ら・彼らがこんなにも短い時間でどれだけ多くのことを達成できるか、驚かされっぱなしでした。

国際女性デー

3月8日は国際女性デーです。アカデミーキャンプは女性や女子の社会参加を主たるテーマとする活動ではありませんが、私たちもバランスのとれた世界はよりよい世界であると信じていますし、ジェンダー平等な社会を望んでいます。それがそもそも、この「乙女のためのオートメーション」(そして男子も可) キャンプを開催した理由なわけですから!

偏見に対抗する意識を育てましょう。Boys と同じように、もっと STEAM (Science, Technology, Engineering, Art and Mathematics) Girls を育てましょう。そして、すべてのこどもたちを未来づくりのための土俵に上げましょう。

カワイイ動作をボール型ロボットにプログラムする
[カワイイ動作をボール型ロボットにプログラムする]
カワイイは自動化できるよね!
[カワイイは自動化できるよね!]
プログラムされたボールの軌跡がハートを描いた
[プログラムされたボールの軌跡がハートを描いた]
出発前にキャンパス入口にて集合写真
[出発前にキャンパス入口にて集合写真]
最後のランチの後にみんなでつくったパフェ
[最後のランチの後にみんなでつくったパフェ]

【お礼】新年のご挨拶

アカデミーキャンプより、謹んで新春のお慶びを申し上げます。

昨年も当キャンプへのご参加とご支援、誠にありがとうございました。本年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

「大人がこどもを守るだけではなく、大人とこどもがともに未来を守る時代になった」

これは、テレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」第2話の台詞です。ただ、「テレビアニメ」という呼び方には語弊があるかも知れません。このアニメの主な対象であるこどもたちの多くは、おそらくテレビ放送をその時観たり録画したりするかという意味では、この作品をテレビでは観ていないだろうからです。また、上の台詞は、大人ではなく小学生が (新幹線なので) 運転士としてロボットに乗って戦うことに理由を与えるために編み出された、一種の方便でしょう。ですが今、ロボットに人が乗って操縦するという、昭和47年の「マジンガーZ」以来のロボットアニメ定番の設定自体に、リアリティが失われはじめています。掃除用ロボットや、昨年デモされて話題を呼んだ全自動お片付けロボットシステム、そして実用化が進む自動運転車など、現実のロボットは操縦されるのではなく自律的に動作するからです。「ガンダム」(操縦されるロボットのひとつの到達点) よりも、「ドラえもん」(自律動作するロボットのひとつの到達点) の方がリアルな世界に、私たちの現実はどんどん近づいているかのようです。おそらく、当然のように鉄道などもすべて自動運転化されている未来、人々は「なぜ昔のアニメではロボットに人が乗って操縦していたのか?」と怪訝に思うことでしょう。

一方、「大人とこどもがともに未来を守る」という言葉には、今まさに必要とされるリアリティがあります。未来社会の主人公は、他ならぬ今のこどもたちだからです。技術的・社会的環境がめまぐるしく変わりつつある現代、学校教育に代表されるような、私たち大人がこどもたちに下げ渡す未来は、どう転んでも時代遅れになるでしょう。そんな中で、こどもたちが実際に生きるだろう未来の姿を守るためには、大人とこどもが力を合わせる以外に方法が見当たりません。

そのためには、大人たちが今、未来に向かってもがいているように、こどもたちがもがくことを良しとするのでしょう。例えば、創造的かつ破壊的な仕事をするために「現状から (10% ではなく) 10倍よくするためには?と考えること (10x Goals)」を、こどもたちに投げかけてもよいのかも知れません。

10倍よい未来には、今やっていることの延長では決して到達できません。今やっていることを壊したり、自分がやらずに済ませるようにすることが必要になります。「宿題を自分がやらずに済ませるようにすること」を探求した昨夏のキャンプ「オッケーグーグル、宿題やっといて!」では、そのことを先取りしたと言えるかも知れません。オートメーション (自動化) は、いずれにしても鍵なのでしょう。

オートメーションによって、人間が物事に介入する機会は減るが、いざ介入しなければならない時には (物事がよほどうまく行かなくなっているのだから) より高次・高速な判断が必要になるという「オートメーションのパラドックス」は事実でしょう。だとしたら、人間自身が、その新しい環境に適応して変わっていかなければなりません。その答えの無い新しい未開にこどもたちがチャレンジしていくことを、私たちは妨げてはいけないと思いますし、その邪魔をする足枷 (古い常識・良識) からは、私たち自身が訣別する必要があるでしょう。

平成最後の新年という節目を迎えて、アカデミーキャンプからは次のメッセージを以てこの挨拶を締め括りたいと思います。

今度こそ昭和にさようなら。

10x Goals

【活動予定】めざせスチームガール!─ アカデミーキャンプ 2019冬

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

テクノロジーはオモチャに似ている
[テクノロジーはオモチャに似ている (2018夏より)]

来る 2019年2月の三連休、私たちはアカデミーキャンプ 2019冬「乙女のためのオートメーション 〜 カワイイは自動化できる!」を慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) (神奈川県藤沢市) にて開催します。

でも何故「乙女のためのオートメーション」?

こどもたち自身が自分で未来を拓いていくためのひとつの鍵は STEM (Science, Technology, Engineering and Mathematics; 科学・技術・工学・数学) だと、多くの人々が認識していると思います。しばしば、そこに Art (芸術) が加えられ、STEAM という用語にもなっています。なので STEAM (スチーム) ガールです (もちろん、”AKIRA” で知られる大友克洋氏による “STEAMBOY” に敬意を表しています)。

日本で STEAM ガールになることは、大変です。幾つかの医大が、長年に渡り、女子学生の数を抑えるために入試の得点を操作していたというニュースは、人々を驚かせました。私たちアカデミーキャンプは、決してそんなことはしません。ですが、STEAM 方面の活動を活発にしたここ最近のキャンプでは、男子に比べて女子の参加数が圧倒的に少なかったのも事実です。私たちのキャンプ、そして科学一般は、女子やその保護者の興味を引かないのでしょうか?多分、日本の社会全体が、古い規範に囚われているのかも知れません。いずれにせよ、私たち日本の文化が、女性が科学分野で活躍することを抑えてきたことは確かです。何とかしなければなりません。

この「乙女のためのオートメーション」キャンプは、アカキャンによる答えのひとつです。このキャンプでは、カワイイと感じるメカニズムを探求します。そして、一番カワイイ、ロボット工学的な動作やサウンドを創り出すことに挑戦します。でも、女子のことを型にはめて考えているのではありません。「カワイイ」モノやコトへの愛情は、女性特有と思われるかも知れませんが、男性も持っている感覚です。なので、この「乙女のためのオートメーション」キャンプには男子も歓迎です!

実際、今のところ、このキャンプには男子の方が女子よりもちょっとだけ多く参加する見込みです。高校生サブリーダーたちと、このキャンプのメインターゲットである小中学生たちが、すでに申し込んでくれています。おかげさまで、過去、STEAM 方面の活動にフォーカスしてきた一連のキャンプと比べても、多くの女子たちの興味を引くことに成功したようです。

こどもたちが STEAM ガールや STEAM ボーイになることをご支援ください

年の瀬です。GlobalGiving での Year-End キャンペーンも大晦日まで続行中です。この機会に、ぜひ福島のこどもたちとアカデミーキャンプにご支援を賜れれば幸いです。
https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

私たちのキャンプは、2011年3月に発生した福島第一原発事故が契機となっており、その動機は今でもまったく変わっていません。私たちは、長期的な解決は、東北から若いリーダーたちを生み出していくことだと思っています。だからこそ、最近はこどもたちが STEAM 方面で活動することにフォーカスしているのです。彼女ら・彼らが STEAM ガール、STEAM ボーイになって、周囲の難題に自ら挑んでいけるようになることをご支援ください。

カメラ遊びも楽しい
[カメラ遊びも楽しい (2016夏より)]
ドローンを飛ばすときは集中が必要
[ドローンを飛ばすときは集中が必要 (2016夏より)]
コンピュータを使うのは自分との対話みたい
[コンピュータを使うのは自分との対話みたい (2018夏より)]
ガールズトーク ─ 議題は「持続可能な開発目標」
[ガールズトーク ─ 議題は「持続可能な開発目標 (SDGs)」 (2018夏より)]

【募集終了】アカデミーキャンプ 2019冬
「乙女のためのオートメーション
〜 カワイイは自動化できる!」

男子も 可

デジタルものづくりにチャレンジ
[デジタルものづくりにチャレンジ]

今度の冬キャンプは「カワイイ × 自動化」がテーマ。女子向け(?) だけどもちろん男子も可 (アカデミーキャンプは、すべてのこどもたちを彼ら・彼女ら自身の未来づくりのための土俵に上げます)。対象は小学4年生から高校生まで。ふるってご参加ください!

【開催趣旨】
─ ワタシハ「カワイイ」チョットデキル

21世紀に入って世界にもっとも広まった日本語 “kawaii”。
そもそも「カワイイ」って何だろう?

物理学者の故リチャード・ファインマンは、”What I cannot create, I do not understand” (「自分で作れないなら、理解したとは言えない」) という有名な言葉を残しています。
「カワイイ」をもっと知りたい?だったら、自分でゼロから「カワイイ」を創造しよう!

というわけで、このキャンプでは、自動的に動く一番「カワイイ」ものを「デジタルものづくり」するチャレンジを通して、「カワイイ」って何だろう?という問いへの答えを探しながら、将来、AI (人工知能) と共存する社会では当たり前になっているだろう、「やりたいことを自動化する」ことを体感して、「人間の感性と未来社会」について考えます。

「カワイイ」をチョットデキルようになろう!

(「チョットデキル」は、達人が謙遜して言う言葉です。)

【実施概要】

  • 会期 :
    • 2019年2月9日(土)〜11日(月・祝) [2泊3日] ※ 定員に達し募集を終了しました
  • 対象 (定員) :
    • 福島県在住の小学4年生〜中・高校生 (25名)

    ※ 小3以下の参加ご希望についてはご相談ください (兄弟・姉妹との参加に限り配慮します)。
    ※ 高校生はサブリーダー (大学生リーダーらをサポートする役目も担う参加者) としての活躍を期待します。

  • 会場 : 慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス (SFC) (神奈川県藤沢市)
  • 宿泊 : SFC 未来創造塾 滞在棟2
  • 参加費:ひとり 6,000円
    (集合場所からの交通費・宿泊費・滞在中の食費・保険等を含みます。初日お昼のみお弁当をご持参ください。)

【参加にあたって】

  • 当日の朝、福島駅・郡山駅・新白河駅のいずれかに集合していただき、新幹線を含む公共交通機関で移動します。集合時間は、福島駅・郡山駅 10:15頃、新白河駅 10:30頃、現地着 14:30頃を予定しています。
  • 集合場所までの往復交通費は各自のご負担でお願いいたします。
  • 会期中は、さまざまなことに興味をもつ大学生たちと共同生活しながら、人工知能やプログラミングの専門家らとのワークショップに参加します。また、身体をつかったさまざまな遊びの機会も設ける予定です。

【参加申込み】

定員に達したため募集を終了しました。キャンセル待ちご希望の方は info@academy-camp.org 宛てにメールにてご連絡ください。

※ 携帯アドレスでお申し込みの方は、info@academy-camp.org からのメールを受信できるように設定ください。
※ ezweb の場合は上記アドレスからのメールが届かないこともありますので、2日経っても返事がない場合は電話番号を添えてメールにてお問い合わせください。

実施責任者

  • 斉藤 賢爾
    (慶應義塾大学 SFC 研究所 上席所員・環境情報学部 講師(非常勤) /
    アカデミーキャンプ代表理事)
  • 南 政樹
    (慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任助教 /
    アカデミーキャンプ理事)

共催

慶應義塾大学 SFC 研究所 パブリックテクノロジーデザインコンソーシアム

【活動報告】アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」第2期

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

休憩時間に突如勃発したパントマイム対決!
[休憩時間に突如勃発したパントマイム対決!]

私たちは、今夏の2期目のキャンプを 8月20-24日の日程で、神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) にて実施しました。このキャンプの公式タイトルは「オッケーグーグル、宿題やっといて!」第2期で、前回に続き、文字通り、計算ドリルや読書感想文など、こどもたちの夏休みの宿題を自動化するチャレンジを通して、現在の技術を使って、人間の知的な営みがどこまで自動化できるのか、限界はどこなのかを、実験をしながら体感していきました。

24名の小中学生および高校生が参加し、マッチ棒を使った「アンプラグド (電気を使わない) 機械学習」の演習を体験したり、IFTTT (If This Then That / もし これ なら あれ) を使って Google アシスタントをプログラミングする大喜利をして、そのスキルを音声コマンドによる計算ドリルの完全自動化に応用したり、コンピュータの方が力技では勝っていることを実感するためだけにパズルで対決したり (ですが今回はこどもたちががんばって理論上の最高得点を出したので、コンピュータプログラムと引き分けでした)、また、スイカ割りを含むさまざまなチームビルディングの遊びを通して、研究する (仮説の検証と洗練を反復する) ということがどういうことなのか体験したりもしました。

3日目には、横浜に行ってリアル謎解きゲーム「横浜駅SF謎」をプレイしました。これは、本州の98%を横浜駅が占める未来を描いた「横浜駅SF」の世界を再現するもので、無論、この駅が100年以上、工事を止めたことが無いという事実を面白く拡張したものです。また、ほとんどの班はそのあと中華街に行って中華料理を楽しみました。

4日目には、夏のキャンプの恒例になりますが、即興芝居×即興コメディのロクディムさんが来てくださって、多くの笑いとともに、他の人のことを思うこと、一緒に動くことについて学ぶことができました。

最終日は、未来の自分たちに対して宿題を出題することに挑戦しました。提出〆切は 2038年8月、今から 20年後です。特に自動化を通して、私たちの社会がどう変化していくかを考えてもらって、それから宿題には何らかの「数」を含めてもらうことにしました。ゴールをどのくらい大きく、高く、あるいは早く達成するかということです。そして次に、その数を10倍大きく、高く、そして早くしてもらいました。彼ら・彼女らの頭脳はフル回転を始め、どうやったそのブーストされたゴールを達成できるかを考えることになりました。

キャンプのあと、保護者のみなさまからたくさんのメッセージを戴きました。その中のお一人は、息子さんがキャンプから帰ってきたら、とても前向きになっていてびっくりしたそうです。私たちスタッフもそれを読んでとても嬉しく思いました。このキャンプは、こどもたちと私たち両方にとって素敵な経験となりました。

9月24-28日、GlobalGiving のキャンペーンを通して私たちをご支援ください

世界の NPO のための国際クラウドファンディング GlobalGiving でのキャンペーンの機会を通して、この素晴らしいこどもたちが彼ら・彼女らの未来を準備していくのを助けてください!このキャンペーンでは、用意された $20,000 の資金が、期間中に新しく申し込まれた「毎月のご寄付」の初回ご寄付分に 100% 上乗せするために使われます (ご寄付は少なくとも 4ヶ月続けて頂く必要がありますので、これは 4ヶ月で合わせて 25% の上乗せに当たります)。キャンペーンは 9月24日(月) から始まり、28日(金) まで続きます。ぜひ、この素晴らしい機会に、私たちの仲間になってください。そして世界を変えていく力の一部になりましょう。

マッチ棒を使ったアンプラグド機械学習
[マッチ棒を使ったアンプラグド (電気を使わない) 機械学習]
夏といえばスイカ割り!
[夏といえばスイカ割り!]
即興芝居×即興コメディのロクディムさんと
[即興芝居×即興コメディのロクディムさんと]
花火もチョットデキル
[花火もチョットデキル]
ブーストされた 2038年のみんなの宿題を共有
[ブーストされた 2038年のみんなの宿題を共有]

【活動報告】アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」第1期

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

パズルでコンピュータと勝負
[パズルでコンピュータと勝負]

私たちは、今夏の最初のキャンプを 8月4-8日の日程で、神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) にて実施しました。このキャンプの公式タイトルは「オッケーグーグル、宿題やっといて!」第1期で、文字通り、計算ドリルや読書感想文など、こどもたちの夏休みの宿題を自動化するチャレンジを通して、現在の技術を使って、人間の知的な営みがどこまで自動化できるのか、限界はどこなのかを、実験をしながら体感していく試みをやってみました。

参加した 25名の小中学生および高校生は、(宿題をモデル化したものなので彼ら・彼女らの本当の宿題ではなかったわけですが) 宿題を自動化していくのが楽しかったみたいです。ですが、それは彼ら・彼女らが怠け者だったという意味ではありません。マッチ棒を使った「アンプラグド (電気を使わない) 機械学習」の演習を体験したり、コンピュータの方が力技では勝っていることを実感するためだけにパズルで対決したり、また、さまざまなチームビルディングの遊びを通して、研究する (仮説の検証と洗練を反復する) ということがどういうことなのか体験したりもしました。

それに、お台場に Maker Faire Tokyo 2018 を見学にも行きました。特に電子工作で新しいモノづくりに挑戦している人たちとの交流を通して、楽しく学びの多い体験ができたと思います。

最後の 2日間は、未来の自分たちに対して宿題を出題することに挑戦しました。最初に、SDGs (持続可能な開発ゴール) を紹介しましたが、それらのゴールは、どちらかというと古い世代が地球や私たちの社会にしてきたこと (まあ悪事) の後始末ですね。こどもたちには、自分たち自身で幸福を定義して未来を創っていって欲しいと願っています。このキャンプが、こどもたちが世界で起きている変化を身近に感じて、そうした変化の一部として主体的に関わっていくきっかけになったら嬉しいです。

9月12-13日、GlobalGiving のボーナスデイを通して私たちをご支援ください

世界の NPO のための国際クラウドファンディング GlobalGiving でのボーナスデイの機会を通して、この素晴らしいこどもたちが彼ら・彼女らの未来を準備していくのを助けてください!このボーナスデイ・キャンペーンでは、用意された $50,000 の資金が、期間中にプロジェクト毎に得られたご寄付の割合に応じて配分されます。ですので、みなさまひとりひとりのご寄付がインパクトを持ちます。キャンペーンは日本時間の 9月12日(水) 13時から始まり、13日(木) 22時 (の1秒前) まで続きます。ぜひ、私たちの仲間になってください。そして世界を変えていく力の一部になりましょう。

Maker Faire Tokyo 2018 訪問
[Maker Faire Tokyo 2018 訪問]
「魔法の絨毯」ゲームで苦戦
[「魔法の絨毯」ゲームで苦戦]
女子だけのテーブルが出来てジェンダーについて対話
[女子だけのテーブルが出来てジェンダーについて対話]
未来の自分たちへの宿題を出題して記念写真
[未来の自分たちへの宿題を出題して記念写真]
今だけさよなら、また会いましょう
[今だけさよなら、また会いましょう]

【活動予定】いくつかの夢が叶うとき ─ アカデミーキャンプ 2018夏

このレポートは、GlobalGiving にてご寄付をいただいた方々にお送りしている英文のレポートを日本語に訳したものです。

2011夏から ─ 誰かがリーダーとして帰ってきます
[2011夏から ─ 誰かがリーダーとして帰ってきます]

今年の夏も、2期のキャンプを神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで開催し、それぞれ最大24名の福島からの小・中学生や高校生たちの参加を待っています。

今年はアカデミーキャンプにとって 8回目の夏となります。東日本大震災と原発事故が発生した年、2011年の 8月に、私たちの最初のキャンプに小学6年生として参加したこどもたちも、今年の春に高校を卒業し、大学や短大に入学したりしています。その中の何人かでも、学生ボランティアとしてアカデミーキャンプに帰ってきてくれないかな、という期待を込めて、今年はボランティアの公募を早めにかけてみました。それが素晴らしい結果となりました。

私たちのキャンプの最初の年に小学生として参加したこどもたちのうち、これまでに少なくとも 3名が、今年はボランティアとして帰ってきて、リーダーとして福島のこどもたちの面倒をみてくれることになりました。こうしたことは、2011年当時に中学生だった参加者たちについて、すでに起きていたことですが、今年はより若い世代の登場となります。私たちは、以前から 2018年の夏が来るのを待ち望んでいました。こんなことが起きるんじゃないかな、と思っていたからです。ひとつの夢が叶います!

この夏、アカデミーキャンプはこどもたちの夢も叶えます ─ 宿題を自動的にやっちゃいます! 『アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」』(はい、これが今夏のキャンプの正式名称です) では、こどもたちの夏休みの宿題 (日本では夏休みに宿題があるのです) を模擬的に作った計算ドリルや読書感想文などをどうやれば自動的に処理できるか、チャレンジをします。

なぜ私たちはそんなことをしたいのでしょうか。こどもたちを怠け者にしたいから?

まったく逆です。物事を自動化するのは大変で、自動化したい物事についての熟達した知識を要します。私たちは、参加するこどもたちが、学校で習っていることをより深く理解することになると期待しているのです。もちろん、今夏のキャンプも他のお楽しみも満載です!

いつものように、参加の応募はぐんぐん定員に近づいています。

参加募集 : https://academy-camp.org/2018/06/11/acamp2018s-cfp/
ボランティア募集 : https://academy-camp.org/2018/06/12/acamp2018s-staff-cfp/

自動化で勉強を楽しくしちゃおう
[自動化で勉強を楽しくしちゃおう]
横浜や東京へのお出かけもあります
[横浜や東京へのお出かけもあります]

【ボランティア募集】アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」


[働く・休む・遊ぶ・学ぶを同時に体験。私たちと一緒に最高の夏休みを!]

アカデミーキャンプがはじまって 7年。2011年夏の最初のキャンプに小学6年生として参加してくれたメンバーたちも、高校を卒業して、大学生になったり、様々な活躍をはじめている頃です。

今夏のキャンプでは、そんなメンバーたちがリーダーとして帰ってきてくれることを期待して、早々とボランティアスタッフを公募することにしました。もちろん、初めてアカデミーキャンプに興味をもってくれた人も、何度もスタッフとして参加してくれている人も、大歓迎です。奮ってご応募ください!

【募集要項】

アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」 では、以下のスタッフを募集しています。

  • リーダー (第1・2期 男女合わせて 5名ずつ 第1期 男性 1名+男女どちらか1名; 第2期 男性1名)
    • 参加メンバーのお兄さん・お姉さん役です。参加メンバーのグループとプログラムおよび寝食をともにします。
  • 食事班 (第1・2期 3名ほどずつ 第1期 1名; 第2期 1名ほど)
    • 食事の計画と準備をして、参加メンバーおよびスタッフがキャンプ期間を健康的に過ごすことを支えます。
  • 保健班 (第1・2期 1名ほどずつ) 定員が埋まりました!
    • 保健室の先生役です。参加メンバーおよびスタッフの健康をサポートします。
  • マネジメントスタッフ (第1・2期 1-2名ほどずつ)
    • 実施責任者とともにキャンプの実施計画を立て、準備および運営をして、キャンプを裏方として支えます。運転免許を持っていることが望ましいです。

会期 :
* 第1期 : 8月4日(土)〜8日(水) [4泊5日]
* 第2期 : 8月20日(月)〜24日(金) [4泊5日]

※ リーダーは各期初日の早朝東京を新幹線で出発し福島・郡山・新白河で参加者を迎え、会場まで引率します。最終日は会場から新白河・郡山・福島まで新幹線で参加者を送り、解散して東京に戻ります。各期全日程に参加できることが条件です。また、初参加のリーダーは必ず事前研修に参加してください。

※ 事前研修は、2時間ほどのコースに 1回参加します。みなさんの都合に合わせて同じ内容を複数回開催します。

※ その他のスタッフは会場での集合・解散となります (初日お昼前後に事前研修と同等の内容を含む打ち合わせを行います)。

会場 : 慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス (SFC) (神奈川県藤沢市)
対象 : 福島の小学4年生〜中学・高校生 (定員 : 各期24名) (兄弟参加での最低学年は小1〜小3 の可能性)

スタッフ参加費 : 5,000円 (集合場所からの交通費・宿泊費・食費・保険料等を含みます。初日のみ昼食を持参ください)
  ※ 2回目参加以降のスタッフには僅かですが謝金をお出しします。

主催 : 一般社団法人アカデミーキャンプ
共催 : 慶應義塾大学 SFC 研究所 パブリックテクノロジーデザインコンソーシアム
助成 : 子どもゆめ基金 (独立行政法人 国立青少年教育振興機構)

【スタッフ申し込み】

下記のフォームよりお申し込みください。
https://goo.gl/forms/XSNwEVRgULxZBOr22

素敵なみなさまと一緒にキャンプを創れることを心待ちにしています!

【募集終了】アカデミーキャンプ 2018夏「オッケーグーグル、宿題やっといて!」

どんなアイデアを実現するのかな?
[どんなアイデアを実現するのかな?]

「宿題を自動化する?!」「けしからん!」と思う人もいるでしょう。
ご安心ください。本物の宿題は各自でやってもらうのが前提です。その上で、今回のキャンプでは、模擬的に作った夏休みの宿題を自動的に片づけるプログラミングをはじめとする、さまざまな挑戦にチャレンジします。
対象は小学4年生から高校生まで。ふるってご参加ください!

【開催趣旨】 ─ 新世代の「知的オートメーション」を楽しく体験する

昨年から今年にかけ、スマートスピーカーが家庭に導入され、オフィスでは RPA (Robotic Process Automation) による省力化も始まり、「(音声による指示で) 作業を自動的に片づける」ことが身近になってきました。今のこどもたちが大人になる頃には、仕事の現場の風景も、がらりと変わっていることでしょう。そこでこのキャンプでは、こどもたちにとって身近な作業である宿題の自動化に楽しく取り組むチャレンジを通して、これからやってくるだろう「知的オートメーション」の世界を体験します。

「自動化なんかしたら、こどもたちが怠けちゃう?!」いえいえ、自動化の仕組みを作ること自体は、とっても大変なんです。例えば、読書感想文を考えてみましょう。感想文を自動化するためには、どんな文章がよい感想文なのか、分かっていなければなりません。その上で、自分で書けば簡単なのに、コンピュータにやり方を伝えなければなりません。自動化に取り組むことを通して、こどもたちはむしろ、宿題で問われていることをより深いレベルで理解することに挑戦するのです。この難しいチャレンジに、いっしょに参加する仲間や大学生や研究者たちとともに、みんなでぶつかっていく体験を通して、こどもたちが持つ可能性をこどもたち自身が成就する術を身につけて、未来に向かって、やりたいことやできることが、もっともっと拡がっていくことを期待しています。

【実施概要】

  • 会期 :
    • 第1期 : 2018年8月4日(土)〜8日(水) [4泊5日] ※ 定員に達し募集を終了しました
    • 第2期 : 2018年8月20日(月)〜24日(金) [4泊5日] ※ 定員に達し募集を終了しました
  • 対象 (定員) :
    • 福島県在住の小学4年生〜中・高校生 (各期 24名)

    ※ 小3以下の参加ご希望についてはご相談ください (兄弟・姉妹との参加に限り配慮します)。
    ※ 高校生はサブリーダー (大学生リーダーらをサポートする役目も担う参加者) としての活躍を期待します。

  • 会場 : 慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス (SFC) (神奈川県藤沢市)
  • 宿泊 : SFC 未来創造塾 滞在棟
  • 参加費:ひとり 8,000円
    (集合場所からの交通費・宿泊費・滞在中の食費・保険等を含みます。初日お昼のみお弁当をご持参ください。)

【参加にあたって】

  • 当日の朝、福島駅・郡山駅・新白河駅のいずれかに集合していただき、新幹線を含む公共交通機関で移動します。集合時間は、福島駅・郡山駅 10:15頃、新白河駅 10:30頃、現地着 14:30頃を予定しています。
  • 集合場所までの往復交通費は各自のご負担でお願いいたします。
  • 会期中は、さまざまなことに興味をもつ大学生たちと共同生活しながら、人工知能やプログラミングの専門家らとのワークショップに参加します。また、身体をつかったさまざまな遊びや、東京湾や横浜周辺を散策する機会も設ける予定です。

【参加申込み】

定員に達したため募集を終了しました。キャンセル待ちご希望の方は info@academy-camp.org 宛てにメールにてご連絡ください。

※ 携帯アドレスでお申し込みの方は、info@academy-camp.org からのメールを受信できるように設定ください。
※ ezweb の場合は上記アドレスからのメールが届かないこともありますので、2日経っても返事がない場合は電話番号を添えてメールにてお問い合わせください。

実施責任者

  • 斉藤 賢爾
    (慶應義塾大学 SFC 研究所 上席所員・環境情報学部 講師(非常勤) /
    アカデミーキャンプ代表理事)
  • 南 政樹
    (慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任助教 /
    アカデミーキャンプ理事)

共催

慶應義塾大学 SFC 研究所 パブリックテクノロジーデザインコンソーシアム

助成

「アカデミーキャンプ 2018夏」は、独立行政法人 国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」の助成を受けて開催いたします。